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ワールドニュース [戻る] 石碑の建築 投稿日:2000年4月19日 Gavin Bache 全シャード 魔術師Nystul。ロード・ブリティッシュ陛下の助言者だ。彼が私と私の部下に自ら掛け合って来た。10日程前の事なんだが、特定の石切り場からの大量の石の切り出しを依頼して行った。そして夜中にだけ石をロード・ブリティッシュ城まで運べと言う。それは簡単な事では無いが、仕事の報酬には色めき立ってしまった。Nystulはおかしな奴だった。その仕事の事しか頭に無い様に見えた。今まで何人か学者やら魔術師やらに会ったが、その内でもとりわけ奇妙な奴だった。なんと言おうか、世界の命運、我が双肩にありとでもいうような、そんな風だった。私は学者などでは無いが、ただの労働者でも無い。だからNystulから仕事の中身を聞いた時には、ああこれはひどい馬鹿が何も考えずに石を砕いて回ろうとしてるんだと、そう思った。 その魔法使いとまともな会話は全く、一度もしなかった。だが石の採掘と城への運搬を始める時は、Nystulをとりこにし続けている物が何かを探ろうとしていつも神経をとがらせていた。 様々な噂が飛び交った。石を切り出している最中に、1,2本の巻物を見かけた。そのうち1本は、汚れ無きブリタニアの土地を丹念に記した地図だった。この仕事が単純な計画では無い事が分かり始めた。その地図には8つの都市の場所に しるしがあった。それは国中 あちこちにばらけていた。私達は石をBritainにだけ、夜中にだけ運ぶ。どんな魔法が込められているのかは分からないが、それにはかなりの強さの魔法が掛かっているに違いなかった。私達が苦労して作った巨大な石の建造物のような物を8つも作って運ぶなどという事をする奴はNystulの後には誰もいないだろう。 今夜、初めてその証拠を見た。我々は最後の石を用意して、Nystulが非常に細かく説明したやり方で仕上げた。全て終わり、ロード・ブリティッシュの広大な城の敷地の奥に石碑を設置した。夜中、ランタンの明かりだけが照らす中、ハンマーの鈍い音と、たがねが石にたたきつけられる音が響いていた。 いや、今夜は何かが違っていた。夜空は光と、目もくらむ青い閃光、そして聞いた事の無い音がそこら中に響いていた。もちろん私達のようなただの労働者はとっくにお払い箱になっていたのだが、我々は疲れていたので、Minocへ戻る前に城の領内で、衛兵につまみ出されるまで待ちに待った休息を取っていた。するとそのあと、まさにその時、帰ろうとして最後の一人が疲れた体をベンチから持ち上げた時、夜空が、全体に火が灯ったかのように輝いた。その光の源は紛れも無く我々の後ろにある石碑だったのだ。 最強の魔法と呪文であることは確かだった。我々は、空がまた暗くなり、城壁に響く不協和音が全て消えるまで頭を振り続けた。次の日Minocに戻って我々は全てを理解した。少なくとも全容のいくらかは。というのは、銀行から少し離れた場所に、我々が夜通し骨折って作った、まさにあの石碑があった。今もなお噂は街から街へ広まっていた。同じような建造物が8つの街で見つかったと。私は古びたNystulの地図にあった印を覚えていた。我々のMinoc、Yew、Jhelom、Magincia、Moonglow、Skara Brae、Trinsic、そしてBritain。Britainに運んだ最も大きい石、最後の石碑は真の芸術品だ。そしてそこは、昨夜我々が座り謎の青い光が空を埋め尽くすのを見上げていた場所だろう。そこは、現われた全ての石碑の中心部だった。 魔法がそれらの石碑を動かした。それは疑いようのないことだ。間違いなく、それらの目的はこれで終わることはないのだろう。確かに魔術だ。しかし、どういうことなのだろう? その石碑にどんな呪文を唱えたのだ?それとも石碑の上で何かしたのか、石碑を使って何かしたのだろうか?もう一度言うが私は断じて馬鹿では無い。だが魔術については全く分からないので、私達がした事が将来どのような事態を生む事になるのかは想像する事すらもできない。だから君達の助けになるようにこれを書き、送っている。魔術師らが取り囲み、これらの石をこの世に据えつけたのを見てしまった今、これらの石碑が、ロード・ブリティッシュ城からやって来たという事実だけが私をほっとさせてくれる。 19:32 2017/03/16
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by horibaka
| 2017-02-11 19:31
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