BNNアーカイブ Lord Slimelyの面会 |
ワールドニュース [戻る] Lord Slimelyの面会 投稿日:2000年3月23日 Unknown Source 全シャード 部屋の重圧感に押されてか、ねずみが誰に見咎められることもなく部屋の隅に暗闇を見つけ、小走りに姿を隠した。Slimelyは女帝Minaxの豪華な王座に向かって深く頭を垂れると、女帝は手をひと振りしてそばにいた従者を退けた。 「Master Slimely、私の呼びかけには常に迅速に動いてくれるようね。おまえと同じように他の者も召集できるといいのだけどね」 「あなた様にお仕えするのが私の使命。あなた様に匹敵する暗黒など存在するはずもございません。」 Minaxは脇にある金のボールのエキゾチックなフルーツを手でもてあそびながら、彼女のおもちゃ、Slimelyの魅力的な外見と、内に秘めたる悪魔的な性格の落差のその素晴らしさに思いをめぐらせていた。 「心配をしているのかい、Slimely。自信過剰なくせに、ロード・ブリティッシュの宣伝マシーンを崩壊させる作戦には失敗してしまったようね。」 Slimelyの表情はしばし歪んで見えた。 「あなた様は、Juo’narには、あの哀れなごみ溜のようなTrinsicの陥落に数ヶ月もの時間をお与えになりました。私があの下等な吟遊詩人たちを狩るのにもうしばらくの猶予をいただくわけにはいきませんでしょうか?」 暗闇にまとわりつくような静寂と共にMinaxはSlimelyの目を見据えた。 「あぁ、もちろんだよ、Slimey。だがその前にもう一度おまえの役目を確認しようじゃないか。まずブリタニア・ニュース・ネットワークは根絶してもらわねばならない。街の交差点には奴等をはりつけにし、時を同じくして我々独自の宣伝マシーンを設置する。さあ、この目的を達するまでに私はあとどれくらい我慢しなければならないんだい?」 ため息に見せかけてふっと吐いた息は、Slimelyのそれまでにも増した緊張感を現していた。 「どうか、1ヶ月の猶予を...。奴らが馬鹿げた努力を続けている間に、私たちは逃げ道を残さないプランを実行に移します。」 Minaxは大声で笑い出した。「私のかわいいSmileyよ。おまえなしに私が何をできると言うんだい。昨日は、王室の最後の道化を殺したが、おまえには、これからもやってもらわなければならない事がたくさんあるからね。さあ行くがよい。1ヶ月と2週間の猶予を与えよう。ただし、その後には目に見える結果を持ちかえること。いいね?」 Slimeyは歓喜の笑みをうかべた。「女王様、寛大なご処置に感謝いたします。誠に寛大な...」 「行きなさい!哀れなニュースネットワークを破滅させ、私の栄誉の元に改名するまで戻ってきてはならないよ。」 Slimelyが躊躇なくその場を立ち去ると、Minaxは退屈そうに隣の自分の部屋に移って行った。 玉座の部屋にひとり残されたネズミは、静止した暗闇の中で何かを待っているかのようであった。 5:26 2017/03/16
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by horibaka
| 2017-02-08 05:25
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