excitemusic

八雲のスローライフUO
by horibaka
ICELANDia
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31
カテゴリ
タグ
最新のコメント
リンク
*---お祭り・イベント---*

桜:さくらいべんとさぽーたーず
無限:六の市
倭国:倭国不定季祭
瑞穂:瑞穂バザー
瑞穂:うお色キャンパス

*---日 記---*


UO へなちょこ魔法使いの 日々是修行也
王国宝珠再生委員会
ごちゃごちゃメモ@UO
風和璃(Fuwa:Ri)
:: UO華麗なる孤独民 ::
ブリタニア旅日記
うるてまーち
あひるさんのおしり UO
まれにいろいろ
Unnamed
こゆきのゲーム日記
Strange Storage (こすもすの へんて庫)
仕立て屋ポーリオの手記
葡萄のUO日記
†覚醒†gift of my mind killed and death
RosemaryGarden
やしゃのあわわ日記
UOお弁当日記
Cotswolds
ゆきのぶろぐ♪
魚記@Hokuto
Violet’s Diary
Sephirot
君の背に揺られながら
++みそっかすぼうけんの書@UO++
SHAMPoO or NOTHING !! 2nd
ぼーっとしてみる
つれづれ夢芝居
呑む!打つ!キレる人の日記
すかいのUO珍道中
UOを楽しもう!
Varis家の日々これ安泰
NAOMINのUO日記
新★love sniper-mikari///diary・・・♪
YomiのまったりUO日記
Cafe de Minoc 日当たり良好!
今日も元気!Britannia Life


*---UO絵・UO漫画---*

ブリタニアの勇者達
漫画UOjournal
えるの倉庫
うるてぃまらりあっと
あいおいつぉん
むらさきうにのUO漫画
落書き倉庫的ブログ
ココロノアトリエ
陸猫UO
L’Oiseau Bleu
魚絵倉庫
*ねこだいすき*
くまくまのへや
UOん
221B
きこり姉妹
奇跡の人
トコロン王の大冒険
ささむけのほげもり

*---お店・酒場---*

ALEXANDRITE
Mi-Yew Store
のんたんTei
カフェ誤字
ダスタード酒場
Twins
旅立ちの扉亭
Club Smoky Medicine BAR
ムーンバッカスカフェ
BarBennu
まおうてい

*---その他---*

UO職人の部屋
乞食結社
風月庵(あみさこギルド)
笠教
またたび本舗
若桜杯
うるてぃまぶっくまーく
さくさくリンク

以前の記事
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 03月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 01月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 07月
2007年 06月
2007年 05月
2007年 04月
2007年 03月
2007年 02月
2007年 01月
2006年 12月
2006年 11月
2006年 10月
2006年 09月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2006年 05月
2006年 04月
2006年 03月
2006年 02月
2006年 01月
2005年 12月
2005年 11月
2005年 10月
2005年 09月
2005年 08月
2005年 07月
検索
ブログパーツ
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
AX

タグ:BNNアーカイブ ( 287 ) タグの人気記事
BNNアーカイブ プラチナムドラゴン(Platinum Dragon)

ワールドニュース [戻る]
プラチナムドラゴン(Platinum Dragon)

投稿日:2009年4月7日

剣が二人の人間の間で激突する。一人は6フィート2インチの背の高い男性、一方は5フィート7インチの女性だ。若いその男性は普通の戦闘装備を身につけ、その筋肉質の体にぴったりと合う、黄金の線が入った明るいクロムの鎧を着ている。若い女性は、男性とほぼ同じクロムの鎧を身にまとい、彼の一撃一撃に持ちこたえる。まるで定められた演舞のような戦いで、二人とも一歩たりとも引くことはない。

2、3歩離れた所にクロークを纏った謎めいた姿がその戦いを見守っており、さしたる動きも無く、言葉も無く、ただ沈黙して立っている。 冷静に二人の一挙一動を評価しているのだ。

「ヴァレク(Valec)!」柔らかくも歌うような響きで、若い女性が対戦相手を呼びつけた。男が他の何かに気をとられているのを察知し、戦いを止める。何故かわからぬものの、ヴァレクは剣を下げ、練習相手の目の前で地面を見下ろしている。何か遠くのものに集中しているようだ。「どうしたの?」彼女が彼を覗き込む。

ヴァレクの目は固く床を見据え、手を大きく広げている。まるで地下のどこかから発せられるなにかを身に浴びているかのようだ。彼の綺麗な指先が震えていた。

「ティラス(Tilas)、誰かが近づいてくる」ヴァレクは彼の仲間に呼びかけた。「何かとても良くないものだ」彼は顔を曇らせ、唇を引き締めた。

それまで髪の毛一つ動かなかったクロークを纏った者が、二人に近づいた。クロークを引きおろし、美しくも齢を重ねた女性の顔が明らかになった。銀髪が揺れた。女性はヴァレクとティラスに良く似た鎧を身に着けていたが、剣は必要としないようだ。

「よろしい若者よ。戦いのさなかにも、周りに気を配ることを覚えたわけね。では、何が良くないのか言ってくれないかしら?」彼女は若い男に尋ねた。

師を見上げ、ヴァレクは答える。「足音です。我々の血を引くドラゴンが急いでいます。急いでいるだけでなく、風も引き起こしています。なにか問題があるようです」

「それだけ?」 彼女は穏やかにその探るような瞳と輝く笑顔で尋ねなおした。そしてその瞳と微笑みを若い女性に向けなおす。若い女性も彼女の友人に負けないよう全身全霊で集中している。

「何かを感じます。精霊のオーラ、ドラゴンの魔法、震えている、感じます」若いティラスの顔は、今少し誇らしげに見えた。だが、その誇りも長くは続かず、その意味がとても重たく彼女の肩にのしかかる。いまや、彼女の目にも仲間の若者と同じ憂いが見える。

「よろしい、ティラス、ヴァレク。二人とも上出来です。いつでも、寝ている時もその感覚を研ぎ澄ませられれば、よりよくなれるわ」年老いた女性が答える。

年老いた女性の体から、鉄が空中で火花を散らすような、静かに爆ぜる音が聞こえる。魔力のオーラは暗い青の色で、紫と銀の閃光が彼女の周囲に瞬き、うなりが彼女に新たな姿を与えていく。オフィディアンが目を瞬くよりも速い時間の間に、先ほどまで人間の女性であったそれは、巨大なプラチナムドラゴンの女長(Platinum Dragon Matriarch)となっていた。

完璧なまでの優美さを保つその角、蒼く輝くその胸のプレートは美しき宝石で彩られており、その兜に飾られた宝石によく似合う。頭から背中にかけた竜の襟にあわせて作られているのだ。肩は広く、4人の男性が乗れるほどだ――もし乗れるものならば、の話だが。

二体の若い竜も師にあわせてその姿を変える。その姿を人間に固定する魔法を解除するべく、適切な呪文を唱えるのだ。いまや、その真の姿、竜の姿を現した戦士たち。女性の巨竜には大きさ、麗しさは及ばないが、その師の後ろに控える二頭のプラチナムドラゴンの姿はやはり荘厳だった。竜たちは到着を待つ。

ヴァレクが予言したうなる風が、四頭目のドラゴンの出現とともに湧き起こる。この竜はティラスやヴァレクよりは大きいが、それでも女長ほどではない。古き雌竜にひとまず一礼してから、年長けた雄のプラチナムドラゴンは困惑した顔で話を切り出す。

「クリムゾンドラゴンたちが帰り道を見つけてしまったようだ」

沈黙が竜たちを支配する。「クリムゾンドラゴンたちが帰り道を見つけてしまったようだ」という言葉の意味を理解するまで、沈黙は続いた。そして一斉にみなその恐ろしい意味と未来を悟る。

「アエスタイロン(Aesthyron)様、どうすれば?」ティラスはその恐怖と憂いを顔に示し、彼女の師を名前で呼びかけた。

その三日月の形をした鋭い牙を覆う口が微笑み、アエスタイロンの目は伏せられ、頭が垂れる。巨大な年長者、アエスタイロンは、その静かな存在だけで若き竜に安らぎを与えた。皆、彼女の指導を待っている。

「古老(Elder)に相談する」その巨大な息を一瞬止めて、彼女は続けた。「いとしい若者たちよ。お前たちはこの地に長達が始めて舞い降りた時を知らない。またこの300年以上の間、今ブリタニアと呼ばれるこの地で、――まあいつでもそう呼ばれていたわけではないけれど――日々の訓練はしていても、お前たちの大部分は実際の戦いを知らない。もし強情なクリムゾンの同胞が、あの虚無(Void)を離れ故郷に帰るというのであれば、その理由はひとつしかないでしょう。この地を征服する気なのです。あの失われた従兄弟たちには、征服、支配、宝、などたくさんの動機があります。ブリタニアはいまだ豊穣の地だけど、クリムゾンたちは全く気にもとめず、目標達成のために彼らの前にふさがる邪魔な生き物を絶滅させてしまうでしょう」

ヴァレクの瞳はその言葉を聴いて瞬いた。抑えた怒気が彼の口からこぼれる「では、我が祖先の地は蹂躙されようとしているのですね」ヴァレクは一瞬詰まる。

「お願いです。彼らからこの地を護ってはいただけませんか?」若い女性が竜たちに歩み寄り、呼びかけた。そのか弱き女性は突然どこからともなく現れ、竜の巨体に囲まれても恐れ一つ抱いている気配が無い。その碧の黒髪は青と黒で織られたクロークに流れ、地にまで達する長さだ。彼女は竜たちの中心に立った。

「ブライシオン様(Lady Bryxion)……」 ティラスは何か確かめるかのようにその女性に呼びかける。 彼女は微笑んで言った。「ソーサリアに舞い戻ったクリムゾンの子らが使ったポータルは、まだ閉じきっていません」女性は微笑んだ。「クリムゾンのロード(Lord of the Crimson)が通り過ぎたので、いまでも少し開いているようです。私も、そのままにしておくつもりです。あなた方が何を決めるかは自由ですわ」

美しくも一礼すると、ブライシオンは影のように姿を消したのだった。








7:19 2017/10/08

by horibaka | 2017-10-04 07:18 | その他 | Comments(0)
BNNアーカイブ クリムゾンドラゴン(Crimson Dragon)

ワールドニュース [戻る]
クリムゾンドラゴン(Crimson Dragon)

投稿日:2009年4月7日

今にいたる少し前……。
タールストレイター(Taerlstratar)はその繊細で優雅な前足の爪にはさんで掲げ持つ、光るオーブ(宝珠)を見つめる。その巨体にもかかわらず、彼の所作は素晴らしいものであり、12インチのオーブを優雅に運ぶことなど呼吸と同じようにたやすい。

彼は考える。「シャドーロードがそれを為す者たちであり、その故郷に戻る。我も同じく、かつて住まいし地、現在ブリタニアと呼ばれし地に戻るのだ。忌々しきモンデイン、不快で小さな人間ども。ふむ、全てを滅する時が来たな」

人間という存在の完全なる抹消と破壊を脳内で楽しんでいくうち、オーブに映る風景が変わっていく。シャドーロードの為した仕事の跡から、若いクリムゾンドラゴンたちへと。タールストレイターはオーブをじっと覗き込んだ。彼の猫のように大きな瞳孔が、まるで命じられたかのように流れるように動き、オーブの中にその焦点を合わせる。「若きものたちよ……彼奴らにも役割はある」

タールストレイターは、若きクリムゾンたちの血にいまだ残る血への渇望を知りすぎるほど知っており、若さゆえの経験と知識の不足からくる知恵と自己の抑制の欠落も承知している。だが間違いは犯してはならない。彼らは血のみ追い求める殺りく機械ではないのだ。若きクリムゾンたちですら、人間、ガーゴイル、または故郷に戻ったエルフよりは使い物になる。彼らは単にその生まれ持った権利を望んでいるだけなのだ。そう、より弱き種を統べるという。

血を引くものは増え、いま必要なのは新たな棲家だ。新たに征服し、新しい土地を得る。モンデインにより閉じ込められた、終わりのない虚無(Void)を出る時だ。タールストレイターはその長大な翼、人間の基準でいうと150フィートはあろうかという翼をまっすぐに拡げ、オーブをその台座に戻すと少し伸びをし、その足を揃えた。使命のために。








14:10 2017/10/07

by horibaka | 2017-10-03 14:09 | その他 | Comments(0)
BNNアーカイブ 対話

ワールドニュース [戻る]
対話

投稿日:2009年4月4日

正と邪の区別無く、等しく風はその向きと力を変え、雨は降り落ちる。少なくとも私はそう教えられた。私は王国が燃え落ちるのを見た。攻城戦と疫病。出生と死。愛、そして殺人。だがまだまだ足りない。
一人の息が止まる、止まらないなどはささいなことだ。全土が一つの旗の元にまとまるというこの時に、それが何ほどの価値を持つのか。私は野望に燃える者であり、平衡を知る者であり、犠牲の完全なる意味を知る者だ……その犠牲が私ではないことは確かだが……だがその意味を知る者だ。全身鏡の前に立つメリッサ(Melissa)。慄然とするほどの優雅さで振り返るとその背中を確認し、再び優美にその灰色の目を覗きこむ――その色で思い出すは、鉄の破片。かつて、鍛冶師が彼女へ最初の短剣を作った時に見た破片。自らの運命を思い、彼女が作り上げてきたことを思うと微笑がこぼれる。
彼女は驚き、落胆、失望、歓喜の表情を練習した。身振り手振りを交え、ある表情から次の表情へと変えながら、手の中の漆黒の刃をきらめかせる。その手に持つ重みが彼女の目に、表情にあう平穏とは異なる光を与える。彼女は満足そうにその両刃を確かめた。群れで最も弱きを狙う、雌ライオンのように。
手からその刃を抜き取ると、彼女は間諜の報告の束の前に立った。走り書きもあれば、その順調さにあわせて丁寧にかかれたものもある。新しいものもなければ、特に気になるものもない――なぜなら彼女の企みこそが、彼女の組織がこの何週かおこなってきたことよりも魅力的なものだからだ。短剣をさらりと元の場所に戻そうとし……そして「あら」と言う。「そこにいるのね」彼女が部屋を動くその立ち振る舞いは本当に見事で、むしろ艶かしくすらあった。彼女は、書庫から“存在を取り除いた”クレイニン(Clainin)を描いた絵画の前に立つと、からかい混じりでその絵に話しかけた。
「あなたはとても優秀ね、魔法使いさん。ブリタニアはあなたに未来永劫感謝しなきゃならないわ」
彼女はその描かれた人物を思い出し、あざけるように続ける。「そうね、この国では感謝は永劫よ」何気ない動作で彼女はその絵に体をもたげ、手に持つ刃を描かれた頬にやさしく当てる。彼女の口は、絵の人物の耳に近づき、彼女の言葉は押し殺され、毒のある囁きになる。「そして、私自身の感謝をこめ、任務を……遂行し……満足を……」
墓所を満たす偽の夕暮れの中、薄暗がりに彼女の考えよりも黒い影どもが進む。囁きと意思の疎通が取り交わされるがはっきりとした言葉は無い。クローク姿の影どもの進みはまるで低いアーチに入るひびのようで、油と香の臭いが鼻につき、数千年の死を閲したかのような感覚を呼び起こす。
メリッサの部屋から響く甘美な笑い声がホールまで聞こえていた。








5:29 2017/10/06

by horibaka | 2017-10-02 05:28 | その他 | Comments(0)
BNNアーカイブ 突入作戦

ワールドニュース [戻る]
突入作戦

投稿日:2009年4月1日

ブリタニアの諸君。状況は刻一刻と変化している。
トランメルの魔法障壁の復活の報告を受け、次の作戦を決行する。
この作戦は間違いなくこのブリタニアの歴史に残るものとなろう。

諸君、わしと共に新たな歴史を作っていこうではないか!

Lord Casca








4:18 2017/10/04

by horibaka | 2017-10-01 04:16 | その他 | Comments(0)
BNNアーカイブ 氷と炎の物語

ワールドニュース [戻る]
氷と炎の物語

投稿日:2009年3月31日

戦いとその勝利は時に血で贖われ、時に夜明けから夕暮れの間の沈黙で贖われる。百年の平和をもたらす時もあれば、そうでない時もある、今のように。
しばし平穏ならざりし平和の境界域は時に試されるが、時ですらこの平面世界を跨ぐ戦いの傷を癒すことはできない。
今年の春は早かったが、目指す土地を仰ぐばかりで、周囲や乗っているものを気にかけない二人、騎士用の乗用馬ですら耐えられない速さで進む二人には関係が無かった。 ラベンダーの光の中つきすすむ影を見たものは、その二人がテレポートでも使っているに違いない、と思っただろう。 閃光、1リーグ(*1)先へ。また閃光、3リーグ先に。
銀白のクロークからうかがえる細身の体にしては、肩だけ異様に盛り上がっている二人。この距離からでも分かるが、おそらく荷役馬よりも背が高い二人。そして再び夕闇迫るなか光が瞬き、光の加減か、異様な姿が映る。肩で颯爽と動き、けして止まらず、一方を気遣うそぶりすら見せない。太陽より古いその関係、天上でも無いであろうその間柄の二人が、ある目的を持って移動していた。彼らは立ち止まる。彼らはあまりにも突然その動きを止め、それはまるで息をするものとも思えないほどだった。つまり……そう……停止したのだ。一人が大地があるかどうかを確認するかのようにうずくまると、彼の掌が伸び、目が大地の下を見つめてから、二人の前に広がる地平線を見つめる。
古の言葉がその口から漏れる「Tenpiswo ui wer ouith……」
「私も感じる」とその連れが答える。「傷はここだろう……」

カスカ(Casca)の勝負はもう数週間にも及んでいた。敵の動きは秩序だったものだ。その一手を相手に知らせるのは鳩で、一日ごとに一手すすむのだった。 最新の一手で、カスカはポーンの代わりにナイトを失う羽目になった。不注意か。カスカは考える。悪手だ。 なぜこんな手を打ったのか。何を考えていたのだろう。侵攻と彼の策謀がその決定に影響を与えていたのかも知れない。
あえぎ走りながらスレウォート(Threwort)が駆け込んできた。すぐに注意が彼に向けられる。 彼はカスカに何か言おうとし、手を上げた。
「我が君……」スレウォートはカスカの思索を中断しようとした。
『お前はいったい何をあせっているのだ』カスカは内心の会話に夢中だった。彼の目はまっすぐのびた指の先を辿り、手は何も無い空気をうつろに何かを辿ろうとしている。
スレウォートはかかとを打ちつけた。不意に苛立ったカスカはスレウォートに振り向くと、「何があった?」と尋ねた。
「トランメルの魔法障壁です。我が君。魔法障壁が復活しました。何か緊急事態が発生したらしく、クリムゾンドラゴンが後退しています」
「だが、わしは何も聞いていないぞ。何も言われていない……」
胃が締め付けられる音がする。チェス盤を覗き、まるで鉄と油を甞めたかのように舌は口蓋に張り付く。
「どういうことだ、復活しただと? もちろん復活したのだ!  確かに、全て計画通りだ! これだ、わしが以前喋ったのはこのことだ! 星は直列し、運命は繁栄の歌を、魔法の歌を、そしてマフィンの歌を歌うのだ!」
「次の一手は、ならばたやすいな。 ユーのエンパスアビーに向かうのだ!」


*1: 1リーグ = 約4.8km








21:38 2017/10/03

by horibaka | 2017-09-30 21:37 | その他 | Comments(0)
BNNアーカイブ クレイニン護送計画

ワールドニュース [戻る]
クレイニン護送計画

投稿日:2009年3月26日

ブリタニアの諸君。
知っているものもいるかもしれないが、昏睡状態だったクレイニン(Clainin)が目覚めた。近頃、ようやく歩行が可能になるまでに回復したので、安全確保のため、ニューヘイブンから彼を移動させることにした。
ゲートトラベルの魔法は、一時的ではあるが皆に行き先を知らせるようなものなので、まずは、ニューヘイブン郊外のムーンゲートを使って最初の大きな移動をさせる。これならば、行き先を一箇所に特定されることはないであろう。この最初の移動を成功させれば、クレイニンの保護はかなり楽になる。
街の中心を通過し、人ごみにまぎれて移動するというのもひとつの方法ではあるが、体調も考慮して今回は人通りの少ないルートを取り、ムーンゲートには西側から入らせる。ガードが呼べない地域を通る必要があるので、ブリタニアの未来を守るべく、諸君にムーンゲートまでの護衛を援助願いたい。
なお、タウンクライヤーにこの依頼を流すと、驚くべきスピードで全てのファセットに情報が伝播してしまい、狙われる可能性が高まってしまいかねんので、この依頼はこちら側からタウンクライヤーへ流すことはしない。また、諸君もタウンクライヤーにこの計画を伝えることのないようお願いする。








12:06 2017/10/01

by horibaka | 2017-09-29 12:06 | その他 | Comments(0)
BNNアーカイブ クレイニンは目覚める

ワールドニュース [戻る]
クレイニンは目覚める

投稿日:2009年3月18日

マロン(Maron)は座って指でマグの水をかき回していた。水。ぬれる。世界はその法則を変えたわけでもなく、隣のベッドで生にしがみつくそれが姿を変えたわけでもない。
先月は同じ本を四遍も読み直した。どうしても避けられない身体的欲求か、30時間の寝ずの番から開放されるまで、この硬くいやったらしい樫のスツールから離れることは許されなかったのだ。
“見張り人”は30時間の番の後、8時間の睡眠が認められていた。マロンにとって、これほど退屈な30時間、そして安らかに眠れる8時間はかつて無かった。
「何が起ころうとも」、とカスカ(Casca)が命じたのだった。不機嫌を顔に纏い、彼は命じた。
「何者にも警戒せよ。心構えをしておけ。シーツの交換は欠かすな」
マロンは不満たらたらにカスカの命を思い出す。昏睡状態の偉大なる魔法使いの看病以外に、いったい何を心配するというのだ。
さて、ジェッサ・ルイス(Jessa Leis)はとても優れたヒーラーである。彼女は三週前より看護団の一員となり、患者の心と体を癒す力を発揮してきた。彼女がピクニックバスケットのようなもの持って扉の前に現れた。彼女の厳しくもやさしいエルフの様相は、さもなければ平凡なその場に、すぐに調和をもたらした。マロンは彼女に会えて嬉しかった。
「早いね」彼は彼女の細身の体を部屋に招き入れて言った。いつもはその肩にかかる栗色の彼女の髪は優雅に編まれていた。髪の中には美しい黄金のひもが編みこまれ、カールされて額の後ろでまとめられていた。
「綺麗な髪だ」 彼は、これよりもいいほめ言葉が思いつかなかったので顔をしかめた。
彼女の唇から笑みがこぼれ、その端まで広がると彼女は「あらマロン、今日はもう二言しゃべったわ。うれしいことでもありました?」だが彼女は、部屋に入りつつも、注意深く眠れる魔法使いを観察している。「何かありまして?」
「いや、シーツの染み一つ無い」
「あら良かった。感謝しないと。あの、お昼によければ、と持ってきたんですけど……」
そしてその時、クレイニン(Clainin)が身じろぎしたので、二人はまるで暴れるモンバットを前にしたかのごとく大いに恐れおののいた。「徳の名にかけて」とジェッサはつぶやいた。
ジェッサは振り返り、バスケットを落とし、マロンの肩をしっかりつかんだ。彼女の笑みが膨らみ、マロンは「行きなさい……」という彼女の意思を……その目から感じた。その後彼女に揺さぶられながら、実際の命令が飛んできた。「早くヒザーウィクス様(Father Heatherwix)に患者が起きたって伝えなきゃ!」
全力で駆け出して廊下に飛び出したところでふと我に返ったマロンは、カスカの命を思い起こす。
「何者にも警戒せよ」
若いヒーラーが年長のヒーラーの任務を解くことはない。彼は一呼吸置くと、喉が締め付けられる感じがした。彼の目が再び部屋の薄暗い光に慣れていくにつれて、彼は待ち受けている場面の重大性を認識した。
ジェッサは片ひざをついていた。黄金のひもが魔法使いの喉にかかる。魔法使いの青白い肌に青紫色の静脈が浮かびあがり、死が迫っていく様が彼の目に映る。
ジェッサが背中を反らせ、繊細な指に絡めたひもに力をかける。
怒りと恐れに満ちたマロンの叫びが、普段は墳墓のように静かなホール一帯に響き渡る。
「ガード!……ガードっ!」
混乱の中、考えるまもなくマロンはスツールの足を握りしめ、ジェッサのこめかみを力いっぱいに殴った。彼女は心の底から満足したような「もう遅い!」の一声をあげようとしたが実際には言葉にならず、うめき声と共にクレイニンの上に倒れた。
エルフを床にひきずると、マロンはすぐに患者の救護に取り掛かる。
ありがたいことに、がらがらと嫌な音を立てて、クレイニンは息を吹き返した。彼はクレイニンの喉から異物を取り除きながら、他に外傷が無いか更に調べる。
目は片時も離さない。だがブーツの音が近づいてくるのが分かる。剣を引き抜く音も聞こえた。
彼の言葉は静かで痛烈、剣呑だった。「連れて行け」ジェッサを示すと、「収容しろ。カスカにも伝えよ。喜ぶだろう。彼が正しかったと知ればな」
伝令の鷹がその報せをもたらす。伝令はカスカの小部屋の窓辺にある止まり木にたたずみ、眼下の庭園を見回している。
カスカの口は厳しく引き締まり、報せを手に握り締める。彼の部下達は彼の顔が見る見る渋面に変わるのを見る。「クレイニンが目覚めた。急ぎ、彼をまもれ。ブリタニアの未来に危機が訪れた」
カスカの難儀は増すばかりだ。そして今や、レースが始まったのだった。








8:40 2017/09/30

by horibaka | 2017-09-28 08:39 | その他 | Comments(0)
BNNアーカイブ 国王令

ワールドニュース [戻る]
国王令

投稿日:2009年1月14日

ブリタニアの市民への布告
満場一致という輝かしい団結により、統治評議会は人民のための新たな代表を貴族のうちより選出したことをここに布告する。王立大使カスカ(Casca)は、危険と平和に満ち溢れるブリタニアの人民を導くために、王の不在中、全ての権限を代行するものである。
カスカ卿はブリタニアの統治者として、よりよき道筋を追求しながら、慈愛と栄誉を持って人民を導き、かつて、そしていずれ戻られるであろう高潔な創立の主、王の徳と名誉に習うことだろう。 この決定は王国に問題が発生し、不透明な時期になされるものである。そしてカスカ卿すらもその問題に関与している。卿はこのブリタニアに混沌をもたらさんとする悪による悪の計画を乗り越えられた。不名誉な事態が彼のみに降りかかろうとも、彼は勇気と力を保ち続けた。まこと市民の模範たるべき所業である!
カスカ卿に讃えあれ!我らの王に讃えあれ!








22:42 2017/09/28

by horibaka | 2017-09-27 22:40 | その他 | Comments(0)
BNNアーカイブ 貧乏から金持ちに

ワールドニュース [戻る]
貧乏から金持ちに

投稿日:2009年1月14日

リカルド(Ricardo)はますます痩せていた。
孤独に打ち震えながら、炭鉱の坑道を軽く手直ししただけの厳しい環境に閉じ込められるとこうなるものか、とアベリー(Avery)は反射的に思った。彼らはどこだ? そしてもっと大事なことだが、何故彼はこの監獄について何も聞いたことがないのだ?

「よう、隊長」 咳き込んで一時中断してからリカルド(Ricardo)は続けた。「見ろよ。最後に会ったときから、結構痩せただろ俺。どうだい?」
「おお、お前、何をされたらそんな風になるんだ?」

悪名高い盗賊の体は愉快そうに震えた。アベリーは一瞬その狂気を疑ったが、やがて自らも面白くなり笑い始めた。リカルドが落ち着くにつれ、笑いが咳と喘鳴に変わりその場に満ちた。彼は殴られて横たわる男を眺めて言った。

「あんまり良くなさそうだな」

アベリーはしかめ面をした。「奴らはな、私から情報が欲しいのだ」 つばを吐き、体を引き上げる。「そんなものは無いというのに」
リカルドはもう一度笑ってから、目を輝かせた。「じゃあ、俺たちは同じ問題を抱えてるってわけだ!」

「なんだと?」
「俺はここに、そう……何ヶ月も……いや、何年か……ちがうな、まあとにかく長いこと居るわけよ」 彼の思考は一時その場を離れ、目は天井を彷徨い、焦点を失う。
「それで?」
「ああ、すまんすまん。そう、長いこと、そして本当に誰も居なかった」 また笑う。「『知性』あるものはね」
「それなら何故お前はまだここにいる? 奴らは何を欲しがっているんだ、お前……いや我々から?」

リカルドの鎖は限界まで前に伸びていた、彼が壁に寄りかかるためだ。リカルドはアベリーを横目で眺めながら言った「例えば?」
アベリーは口がきけない訳ではなかったが、その唇は震えて思ったように喋れない。そこで盗賊は今ひとつの咳払いをした。「つまり、二人同時の処刑執行とか。」

「私は無実だ!」
「まあまあ、であればだ、例えば、間違った男とうっかり手を組んでしまったとか?」
「それもない! 私が主君に仕えている間に、彼の」 そこでアベリーは止まってしまった。リカルドは最近の出来事について何も知らないのだ。「彼と、その他の評議会員たちが全員死んだだけだ!」
「死んだ?」
「そうだ、ブリタニア城でみんな殺されてしまったんだ!」
「みんな?」

アベリーは再び止まった。考えながら続ける「そうだ、いや、カスカ卿(Lord Casca)はただ誘拐されただけだ。追跡して、救出した……」
突然リカルドが割り込んだ。「卿? 待て待て、今カスカ『卿』と言ったか?」
「そうだ、王立大使だ。牢獄に閉じ込められていた。最後は魔女と戦うことになって……」アベリーは自分の手を見下ろした。今だにあの出来事が起こったことが信じられない。
盗賊は手を前に払い、彼を止める動きをした。「卿。なんてこった、王立、王立大使だって?」 アベリーが半分うなずきかけたが、すぐにリカルドは話を続けた。「ふん、やがて王になる気なんだろうぜ!」

アベリーは彼を見上げた。全てはバラバラに砕けて散らばるかのようだった。
そして、前触れも無く、第三の声、か細く、消え入りそうな声が聞こえた。

「すみません」 ねずみのシェリー(Sherry the mouse)が言う、「手を貸してくれませんか?」








21:29 2017/09/27

by horibaka | 2017-09-26 21:29 | その他 | Comments(0)
BNNアーカイブ 一杯飲んでもいいかな?

ワールドニュース [戻る]
一杯飲んでもいいかな?

投稿日:2008年11月6日

アンドリュー(Andrew)はその肥え太った体をまたぎ越えた。
酒場はいつもはほぼ空だった。数人の女給と白髪の年老いたコックがいるばかりで、見るものも無い、つまり目撃者もいない。

「助けて! 殺人よ!」女が叫び、扉に駆け出した。だが彼女はたどり着けなかった。エナジーボルトが彼女の背中に突き刺さる。琥珀色の床面に散らばるスカートと衣服の山が、頬を赤く塗りたてたまだ若い女の名残となった。

アンドリューは溜息をつくと、バーの角にある椅子を目指した。歩調は変えずゆっくりと。コックは彼を眺め、それから麺棒を見つめなおす。役にはたたんな……分かりきってる。
何故彼がアンドリューを攻撃したのか、攻撃した彼にもわからなかっただろう。何故怒りが、理知や慈愛を打ち破るほど高まったのかは。シャドーロードの力は惰弱な者の気をふれさせるに充分で、主人はすでにこの地でも大勢の民を堕落させている。
彼は椅子に座った。他の女給二人が、同僚と同じ最後を避けようと気をつけつつも扉に近づこうとしているのが見える。急に動いたりつまづいたりすればすぐに死んでしまうかのように。 彼女達には恐怖が刻み付けられていた。

アンドリューは何気なくカードを取り出すとカウンターに広げて言った。

「一杯飲んでもいいかな?」








22:09 2017/09/26

by horibaka | 2017-09-25 22:08 | その他 | Comments(0)