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BNNアーカイブ Part I:復活 - 現実

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Part I:復活 - 現実

投稿日:2003年2月4日



「マラス(Malas)だって?」グレイン(Greyn)は地平線を見渡した。太陽は熱い砂の上で踊る陽炎に揺らいでいた。だが、彼の弟と、2人の親子と、彼らが乗ってきた馬以外は、生命の気配がまったく感じられない。「初めて聞く地名だ」

ファラ(Fallah)はグレインから目をそらして言った。「知らないはずです」彼女は歩き始めた。

グレベル(Grevel)は咳払いをすると、悲しげな目で兄弟を見つめた。「あんたたちには、この場所について言っておかなければならんことがある。聞いて嬉しい話じゃないがな。あの渦巻きに落ちて、2人揃って無事にここへ辿り着けたのは、本当に運がよかった」

「どうして渦巻きのことを知っているんだ?」モーディン(Mordin)が尋ねた。「近くに他の船はいなかったし、かなり沖合いのことだったから……」

「マラスの人間なら、みんな知ってるよ」グレベルはモーディンを遮って続けた。「みんな、そいつに飲まれてここへやって来たんだからな。だから、オレたちはこの湖を入口の湖“ゲートウォーター”と呼んでるんだ。渦巻きに飲まれた人間は、みんなこの砂浜に打ち上げられ」 グレベルは一呼吸入れた。「何十年もかけて、みんなでブリタニアに戻る方法を探したが、いまだに見つかってない。気の毒だが、あんたたちはもう、ここからは出られんのだよ」

モーディンは目を大きく見開き、グレインの脇に跳び下がった。「ボクたちは島流しってわけか?」

「いや、そんなんじゃない。ここの住民に悪い者はいない。みんな単なる漂流者だ。罪人じゃない」グレベルは水を一杯コップに注いでモーディンに差し出した。モーディンはそれを受け取り、ゆっくりと飲み下した。「ファラとオレは、今から10年前にここへ流されて来た。ここへ来てまだほんの数年っていう者もいれば、20年以上もここで暮らしている者もいる。ここから馬で少し行ったところに、オレたちの村がある」

グレインは水辺に歩み寄った。「だけど、ただの嵐だったんだ。たしかにかなり大型だったけど、元の世界に戻れないほど遠いところまで流されるなんて……、だけど、あんたさっき、これは湖だと言ったな?」

「ここには海はないのよ」ファラが優しく答えた。

グレベルは、兄弟たちの肩をしっかりと掴んで言った。「あんたたちには、話したり見せたりするものが山ほどある。村に帰れば、きれいな服も温かい食事もある。すぐには受け入れられないだろうが、とにかく村に帰ろう。砂丘の夜は冷えるからな」

グレインはうなづいた。「グレベル、あなたがたの親切には感謝するよ」彼はグレベルの手を握った。「私はグレイン・グリムズウィンド。そしてこれは弟のモーディンだ」

ファラとグレベルは一瞬身を凍らせ、表情を失った。

「グリムズウィンドと言ったかい?」グレベルは立ち止まり、悲しい目でグレインを見つめた。「ブレビノール・グリムズウィンド(Brevinor Grimmswind)と同じ、グリムズウィンドか?」

モーディンが振り返った。「それは父だよ!ここにいたのか!」モーディンはグレインの両肩を掴んで言った。「言っただろう、兄さん! 兄さんはあきらめようと言ったが、ボクは絶対に見つかると思ってたよ!」

「ここにいたよ。だが、1日に2つも悪い知らせを伝えるのは辛いんだが、父上はもういない」

「だけど、ここから離れる方法はないはずだろ!」モーディンが聞き返した。

「あんたたちの父上は、4カ月前に亡くなった。できることなら、こんな形で伝えたくはなかった。父上は、地図を作るための測量の旅から戻る途中に、クリスタル・エレメンタルに襲われたみたいなんだ。オレたちが発見したときには、もう手遅れだった。父上は、オレたちの村に欠かせない人だった。村の者たちはみんな、父上にはさんざん世話になった。オレたちは、あの人を元の世界に返すためだったら、なんでもした。あの人は、あんたたちにもう一度会えるとわかったら、どんなことでもしたはずだ。家に帰ってあんたたちの顔を見るという希望を、最後まで捨てていなかったよ」

モーディンの目に涙があふれ出た。彼は両手で顔を多い、その場に膝から崩れ落ちた。


--------------------------------------------------------------------------------

モーディンはグレベルの前に、グレインはファラの後ろに座り、4人は2頭の馬に分乗してゆっくりと村に向かった。砂丘を北へしばらく進むと、やがて緑の草と花に覆われた場所に出た。

「父さんは、相変わらず親馬鹿ぶりをさらけ出していたようだね」グレインは笑って言った。「父さんのことを考えると、オレたちが来たときに村のみんながわかるように、2人の肖像画を掲げていなかったのが不思議なくらいだ」

「そりゃあ、あんたたちを自慢に思ってらしたよ」グレベルは言った。「あんたはブリタニアで最高の騎士になる。モーディンは世界をひっくり返すほどの魔法使いになる。心の底からそう信じておられた。この村には、腕のいい鍛治師がいる。あんたには上等な剣を作ってくれるだろうよ。魔法用品の貯蔵所もある。何年か前に海岸で見つけたんだ。モーディンが使うと聞いて、反対する者はいないさ」

モーディンの表情は虚ろなままだった。彼の頭は、馬の歩調にまかせて左右に揺れていた。「そうですね」

「ひとつわからないことがあるんだ」グレインは言った。「ファラ、マラスには海がないと言っていたけど、山に囲まれているということか?」

ファラは大きな茶色の瞳を父に向けて助けを求めた。グレベルはニヤリと笑い、また前を向いた。ファラはわずかにグレインのほうに体を傾け、ささやくように答えた。「今にわかるわ」

馬がなだらかな丘の頂にさしかかると、グレインは皿のように目を見開いた。「こいつはたまげた!」グレインは馬の腹を蹴った。馬は早足になり、びっくりしたファラは小さな悲鳴をあげたが、やがてそれは笑い声に変わった。彼が遠くに見たものは、ファラとグレベルが話していた村だった。村は崖の縁に横たわっていたが、崖の下には何もない。ファラの上に身を乗り出すようにして、グレインはますます馬を激しく走らせ、村の真ん中に駆け込んだ。グレインが手綱を引いたのは、崖の縁から馬もろとも2人が転落しそうになる直前だった。グレインは馬を降りるとそのまま崖縁まで走り、滑り落ちないよう四つん這いになって崖の下を覗き込んだ。彼の目には、マラス全体が夜の闇の中にぽっかり浮かんでいるように見えた。「なんてことだ、こいつはまた……星の海だ! モーディン、見てみろ、星の海だ!」

グレインは誰かが肩に手をかけたのを感じて振り返ると、ファラが笑いながら立っていた。「これを海と呼ぶなら、そうね、たしかに海はあるわ」ファラはかすかに顔を赤らめ、やがてきびすを返して、こちらへ向かってくる父とモーディンのほうを見やった。

「おまえさんたちが来たことを村の連中に知らせてくる」とグレベルは言った。「ブレビノールの息子たちが来たと言っても、みんなすぐには信じないだろうな」

モーディンはゆっくりと歩み寄ると、グレインの脇に立って虚空の星々を眺めた。

「ねえ、兄さん」

「なんだ、モーディン」

「グレベルは、父さんがここでたくさんの地図を作ったって言ってたよね」

「ああ。それはオレたちのものだとも言ってたよ」

モーディンは、この数日間のこと、そして父のことを思い起こしながら、しばらくの間、虚空を見つめていた。

「兄さん?」

「ん?」

「ここを探検しよう」

暗闇のどん底で、2つの暗い心が重なり合い、ひとつの希望の和を生み出した。……地図を使おう。そこからまたすべてが始まる!








5:32 2017/06/21

# by horibaka | 2017-06-07 05:30 | その他 | Comments(0)
フリーター、家を買う。




2017年6月6日(火)





          ◆ 桜シャード ◆




そう言えば。。。





銀行のシステムが変わったって、誰かに聞いたのを思い出しました。
なんでも、全てのキャラのお財布がひとつになったとか?





実は。。。

いつだったか、八雲が無駄に死んで保険金破産しかけたことがあったので、
その反省から閉じ込み防止キャラにヘソクリを持たせてあったのですよ!





銀行を開いてみると。。。。
e0068900_23532314.jpg






やっぱ、あるじゃないですか!
e0068900_2354574.jpg






ヘルプを見てみましょう。
e0068900_23542360.jpg

えーと。。。
同じシャード内のすべてのキャラの持ち金が統合されたってことですかね?

(プラチナって。。。)
(ゴールドの上の単位が出来たのですね^^;;)




「@残高」
e0068900_23543746.jpg

お~、あるある!
これだけあれば家を建てられます。







残高、足りてるじゃんw
e0068900_2354509.jpg






わんわんと一緒に建てようとしたときは、たしかに残高不足だったのに。
e0068900_23553457.jpg






謎は謎のままですが、家が建てばどうでもいいです。
e0068900_23555073.jpg

って、やっぱエラーになりますね。





残高不足じゃなくて、土地が悪いのか?
e0068900_2356211.jpg






でも、以前は確かにこの場所に建ってました。
e0068900_23561616.jpg

ビミョーに位置が違うのかな?





駄目ですね。
e0068900_23562663.jpg

わけがわかりません。





オブジェクトハンドルで調べてみましたが、特に障害物はありません。
e0068900_23563628.jpg

謎だ。。。










e0068900_23565018.jpg









23:57 2017/06/06

# by horibaka | 2017-06-06 22:52 | 桜日記 | Comments(0)
BNNアーカイブ Part I:復活 - ゲートウォーターを抜けて

このストーリーは、「正邪の大陸(AOS)」でマラス大陸が追加されたときのお話ですね。
ちなみに八雲はAOS世代なので、はじめたときからマラスはありました(^^;;



BNN [戻る]
Part I:復活 - ゲートウォーターを抜けて

投稿日:2003年1月20日



グレイン(Greyn)が見張りを務めるマストのてっぺんからは、ブリタニアの大洋が果てしなく続いているように見えた。船の周囲では、嵐が近づくにつれてうねりが高くなっている。空は黒い雲に覆われ、まるで世界全体が使い古して毛羽立った毛布に包み込まれたようだった。彼はマストにしがみ付いた。風は次第に冷たく、船の揺れは大きくなり、波はますます機嫌を悪くしていく。甲板を見下ろすと、船首の近くに弟のモーディン(Mordin)が立っていた。彼が海図に見入るその姿は、間近の危険などまるで眼中にないといった様子だった。

「モーディン!引き返すぞ!」グレインは叫んだ。しかしモーディンは、海図を見つめたまま、黒い巻き毛を激しい潮風になびかせる以外は、身動きひとつしない。渦巻く波と風の唸りとハイウィーター号(Highwater)の船体がきしむ音に自分の声がかき消されてしまったのか、それとも弟は、また周囲の状況が見えなくなってしまっているのか、グレインには判断が付きかねた。

「モーディン!」グレインは怒鳴った。それでもモーディンは動かない。「あの馬鹿は、ドラゴンが突進してきても、ぼんやり突っ立ってるヤツだ……」グレインはぶつぶつ文句を言いながらマストを下り、甲板に立った。「モーディン、船の向きを変えるぞ、手伝え。この嵐じゃ、オレたちにはとても歯が……、モーディン?」彼は甲板を踏みつけるようにしてモーディンのところへ歩いて行くと、彼の目の前に立ち、小柄な弟の顔を見下ろした。モーディンの黒くて長い髪は風にもまれ、怒った猫の尻尾のように背中で暴れていた。それは、彼のギラギラとした鋭い眼差しによく似合っていた。

「兄さん……西へ行こう。西はまだ見てないだろ。西を確かめなくちゃ」モーディンは海図から目を離さずに言った。

「それより空を見ろ。今すぐ引き返すんだ」グレインは海図を手で押しのけた。そうしてようやく、グレインはモーディンと目を合わせることができた。「急いで逃げないと、オレたちはこの嵐の昼飯にされちまうぞ」

「でも、まだ西を見てないじゃないか、兄さん。西にいるかもしれないんだぜ」モーディンの眼差しは力強く、しかし悲しげだった。

「もう2年も探して会えないでいるんだぞ」グレインは弟の肩を掴んで言った。「無茶をすれば、会えるもんにも永遠に会えなくなる」

グレインはため息をつき、遠くを眺めた。「もう一度、ゆっくり考え直すべきときかもしれない」

「どういう意味だ」モーディンは食ってかかった。

グレインは甲板をゆっくり歩きながら言った。「1年以上もかけて探し歩いてきたんだ。オレだって、お前と同じぐらい父さんに会いたいよ。だが……モーディン、現実を見つめるんだ。父さんはもう帰ってこない。帰る気があるなら、とっくに帰ってきてるさ」

「父さんは冒険家なんだぜ。どこにいようと元気でやってるさ」モーディンは西のほうを見て言った。

グレインはがっくりと肩を落とした。同じことを何度言えばわかってくれるのだろうか。「もし、父さんと生きて再会できる運命にあるなら……」

「生きてるさ」

「再会できる運命にあるなら、いつかかならず会える。だが、今ここでハイウォーターもろともオレたちまで海に飲み込まれたら、すべてが水の泡だ」モーディンの表情は虚ろなままだった。「針路を変える。手伝え。この嵐は、しばらくここに留まりそうだからな」モーディンは未練がましく再び西の方角に目をやると、しぶしぶ兄の手伝いを始めた。

嵐から抜け出ようと黒い雲の下を何時間も航行したが、泡立つ高波はますます激しくハイウォーター号を揺さぶり、船体は気分を悪くした海の怪物のような悲鳴をあげた。風の強さが尋常ではなくなったため、兄弟は慌てて帆を畳んだ。あとは、容赦なく叩きつける波しぶきに目を開けることもままならず、2人は甲板の手すりにしがみついているのがやっとだった。

「こいつは普通じゃない!」グレインは吹き荒れる風のなかで叫んだ。

「完璧な兄さんが判断を誤るなんてな!」モーディンが怒鳴り返した。

「そうじゃない、ハイウォーターだ!この船の様子が変なんだ!」大きな波に煽られ、無理な力に抵抗して甲高い音を立てるマストに気を配りながらグレンは答えた。「船の速力が増してる!帆を畳んだのに、前より速く動いてるんだ。オレたちは流されてるんだよ!」

激しく打ち付ける雨の中でモーディンは大きく目を見開いた。「兄さん!潮の流れがこんなに速いのは、たぶんアレのせいだ」

グレンは船首のほうへ目を向けると、そのまま表情を凍らせた。驚いたグレンは、甲板の上に身を乗り出し、遠くの海面を凝視した。グレンには、そこで海が突然途切れ、海が虚空に流れ落ちているように思えた。しかし、嵐にかすむ水平線をよく見ると、それは海の中の巨大な割れ目だった。その周囲では、いくつもの潮の流れが合流している。ハイウォーターは、その割れ目に引き込まれるように、ぐんぐん速度を上げてゆく。咄嗟にグレンは、そこに待つ自分たちの運命を悟った。

グレンはきびすを返すと必死の思いでモーディンに駆け寄った。「渦巻きだ!しっかり捕まってろ!渦巻きだ!モーディン!どもでもいからしっかり捕まって、絶対に手を離すんじゃないぞ!」

船は、まさに嵐の中の砂粒のように、ものすごい速さで渦巻きに引き込まれていった。ハイウォーターは渦巻きの縁に達すると、甲板の兄弟を放り出さんばかりに、恐ろしげに回転する水面に沿って大きく右に傾いた。そのまま船は、さらに速度を上げ、風切り音を立てながら渦巻きの内壁に沿って回転を始めた。槍のように横殴りに渦巻く雨を通して、モーディンは渦巻きの口が遠ざかるのを眺めていた。船は、巨大な海の壁を下へ下へと落ちているようだ。深度を増すにつれ、周囲は次第に暗くなり、やがて船は漆黒の闇に包まれてしまった。モーディンが最後に聞いたのは、マストが粉々に砕け散る音だった。


--------------------------------------------------------------------------------

肌をかすめてゆく寒さ以外に何も感じなくなってから、何年もの時が経ったような気がする。光も音も、空気や温度さえも消えうせ、ただ猛烈な速度で吹き抜ける冷たい闇だけが存在しているようだ。相変わらず渦巻きの中でもみくちゃにされている状態にありながら、なぜか周囲は静かだった。自分は死んでしまったのか、あるいは何らかの方法で無意識状態の自分自身を感じているのか、モーディンには判断がつかなかった。体の感覚はなくなっていたが、混乱に襲われながらも、頭で考えることはできた。時間はどこかへ飛んでいってしまったようだ。だが、永遠の中に閉じ込められたという気もしなかった。

光が闇を貫き、モーディンの混乱を打ち砕いた。その瞬間、暗く荒れ狂う波にもまれ回転するハイウォーター号の手すりにまだしがみついている自分自身を、彼はかすかに見ることができた。船体は真っ二つに折れているようだった。へし折れたマストは、ギザギザの折れ口を壊れた甲板から突き出していた。ぐるぐると回る光の中に、一瞬、グレインの姿が浮かび上がった。だが、生きているのか死んでいるのか、そこまでは確認ができなかった。光は、闇を切り裂くように次第に強くなっていった。船は不安定に揺れながら、その光に向かって進んでいる。光る裂け目の中へハイウォーター号の残骸が流れ込むと、光はどんどん大きくなり、ついには、さっきまで彼らを包んでいた闇に代わって光が周囲に広がった。同時にモーディンの感覚は薄れていった。

光は、現れたときと同じように、突然消えうせた。そしてモーディンは、再び闇に落ちた。


--------------------------------------------------------------------------------

「この人は大丈夫そうだよ、ファラ(Falah)」

モーディンは手足に体温が戻ってくるのを感じとった。そして、閉じた瞼の外側で光と影が動いている様子を感じることができた。顔と髪の毛には砂粒の感触。ローブはぐっしょり塗れている。彼の目に再び周囲の様子が映し出されてゆくと、そこには彼に覆いかぶさるようにして立ってる大男の姿があった。彼は微笑んでいた。少し離れた場所では、若く美しい女性に支えられてグレインが立ち上がろうとしていた。

「ここは……いったい?」モーディンは立ち上がろうとしたが、足に力が入らずよろけてしまった。すかさず大男が彼の肩を掴み、転ばないように立たせてくれた。

「慌てなさんな。まあ、落ち着いて」男は低い声で言った。「あそこを通ってきて、五体満足でいられるだけでも感謝しなくちゃな。このゲートウォーター湖(Gatewater Lake)の岸にゃ、生存者と同じぐらいの数の死体があがる」

グレインは、若い女性に支えられながら倒れ込むようにしてモーディンに駆け寄ると、彼の頭を両手で掴んで言った。「無事だったか、モーディン?」

「ああ……うん。そうみたいだ」モーディンは呆然と答えた。しかし、兄を見つめる彼の顔からは、かすかに笑みがこぼれた。モーディンは、自分を助けてくれた男のほうを振り返った。「ここはどこですか?トリンシックからは遠いのですか?」そこは、彼らのほかには見渡すかぎり水と砂の土地だった。

男は気まずそうに若い女性のほうを見ると、モーディンに向き直って答えた。「ああ、気の毒だが、トリンシックはずっと向こうだ。オレはグレベル・ブランズマン(Grevel Brandsman)。そしてこれは、娘のファラだ」彼は女性を指し示した。

彼女は兄弟に微笑み、小さな声で言った。「ようこそ、マラス(Malas)へ」







5:11 2017/06/20

# by horibaka | 2017-06-05 05:09 | その他 | Comments(0)
BNNアーカイブ ダーク・ファセット

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ダーク・ファセット

投稿日:2002年12月23日





オリジナルのブリタニアには、不死の宝珠(Gem Of Immortality)の破片、すなわち“シャード”があり、ウルティマ オンラインの世界はこの中に存在しています。ここに紹介するのは、シャード研究の第一人者であるひとりの魔法学者の評論です……

クレイニン(Clainin)著、不死の宝珠の残骸に関する記録『シャードの観測』より抜粋。
若輩魔法使いだったころの私は、その昔に異世界の来訪者が破壊した不死の宝珠の力について、思いを馳せたものだ。モンデイン(Mondain)は恐ろしい悪魔だった。彼は完全な形をしていた不死の宝珠の力を操り、全ソーサリアを手中に収め、たった一人ですべてを支配した。これをもし、善良にして高徳な人物が手にしていたなら、同様に強大な力を発揮して世界の悪を抹殺できただろうか? 私は、宝珠が人の役に立ち、ブリタニアに悪が芽生えれば、片端から根絶されるという夢の世界に憧れを抱いていた。そのため、宝珠が破壊されてしまったことを悔やみ、別の方法でモンデインを倒し、宝珠を無事に奪い返す手立てはなかったものかと考えた。しかし、シャード研究を重ねるにつれて、かつて私を魅了したユートピアの空想は、無知な若者の青臭い夢物語に過ぎなかったと思い知るようになった。宝珠の中に、どす黒い怨念が封じ込められているという推測を裏付けるに足る証拠が出揃ってしまったからだ。

過去の評論でも解説したように、不死の宝珠は、破壊されると同時に私たちの宇宙と深い繋がりを持つようになった。その結果、それぞれの破片の中にソーサリアの複製が生じたのである。前回の評論では、そのすべての複製世界に私たちの複製が暮らしていて、それぞれ異なる人生を歩んでいる可能性があると私は述べた(私はときどき、私自身の複製もそれらの世界に存在するのか、また彼らはどんな人生を送っているのかを無性に知りたくなることがある)。複製ソーサリアは、私たちの目には宝珠の破片の中に浮かぶ小さな天体としか映らないため、その世界の詳細な様子を見ることは難しい。しかし、いろいろなことがわかってきた。シャードは、もともとの不死の宝珠の形をとどめてはいない。同様に、その中の複製世界も、元の世界とまったく同じではないのだ。各シャードのそれぞれの結晶面“ファセット”には、それぞれ異なる世界が存在する。比較的大きく、均一な形をしたファセットでは、私たちが住む元ブリタニアと比べると地形の一部にわずかな差異はあるものの、ほぼ正確な複製の世界を見ることができる。それに対して、小さく歪な形をしたファセットには、このブリタニアとは似ても似つかぬ世界が存在している。その住人たちの文明も、私たちが知るどの文明とも大きくかけ離れたものに違いない。通常はどのシャードにも、山脈に囲まれ白く浮き出た大都市を中央に構える大陸を有する、際立ったファセットと、南部に湿地帯、北部に砂漠という古代の地勢を残す原始大陸のファセットがひとつずつある。これはあくまで私の仮説だが、不完全な、ときとして鋭い角を持つファセットの形が、元はブリタニアの複製であったものを奇妙な別世界に変形させてしまったのではないだろうか。世界を収納している容器の形が変われば、空間、時間、魔法といったあらゆる要素も、新しい形の世界に適合するよう変化するはずだ。さらに、それぞれのファセットで、過去、現在、未来が新しい形と辻褄を合わせるように劇的に変化してしまっていることは十分に考えられる。つまり、時系列の遡及訂正だ。こうした世界の遠い昔や遠い未来に、いかなる奇怪な新文明が築かれたかと問われても、私たちの想像が及ぶところではない。

シャードの住民は、ファセット間を移動できるようだ。シャード内のひとつのファセットから別のファセットへの物理的な旅行はどう見ても不可能だが、魔法か、あるいはムーンゲートを使えば可能性はある。前にも述べたとおり、シャードの外から眺めることしかできない私たちには、正確なところはわからない。しかし、一部のファセットには、人類または高度な知的文明の流入によってのみ起こり得る変化が明白に現れているのだ。それまで明らかに無人だったあるファセットでは、城のような建造物が突然に出現した。また別のファセットでは道路が延びてゆき、森が切り開かれる様子を目撃している。そこに私は疑問を抱き続けてきた。これらのファセットは、なぜこれほど長い間完全に無人のまま放置されていたのか、それがなぜ今になって突然人の手が入るようになったのかと。そして今、私はひとつのヒントを手に入れた。それは、パズルの新しい局面を開く新しいピースだと私は信じている。

すべてのシャードには、ひとつだけ他とは明らかに異なるファセットが含まれている。私はそれを暗黒の結晶面、すなわち“ダーク・ファセット”と呼んでいる。ダーク・ファセットは、そこだけ光を吸収しているかのように、全体が闇に包まれている。そこにも世界が閉じ込められているのだが、それは私が夢想だにしていなかった世界だった。大陸は、全方位に広がる巨大な虚空の中央に位置している。まるで、暗い星の海の中に浮かぶ大きな島といった感じだ。自然の法則をどれほどまでに捻じ曲げれば、このような世界が存在可能になるのか、私には見当もつかない。世界全体が大きな魔法によって保持されているのだろうか。この謎は、残りの生涯をかけて考えても解明されることはないだろう。それどころか、知れば知るほど深まるばかりだ。

私は幾度となく、ダーク・ファセットで起こった天変地異を目撃してきた。少しずつ大陸が崩壊してゆくのだ。まるで巨大地震によって大地が切り崩され、その破片が次々と暗い奈落に落ちてゆくように見える。ダーク・ファセットでは、そうした大災害の度ごとに、そこに暮らす生命も一緒に消滅したかのように見える。それまで続いてきた人類社会の発達の印は途絶え、都市も闇の中へ消え去ってしまうからだ。しかし、あらゆる生命の痕跡が失われたと思いきや、やがてまたダーク・ファセットにどうした理屈からか文明が蘇る。そして、崩壊のプロセスが新たに繰り返されるのだ。これを踏まえて今、私の過去の記録を読み返してみると、ダーク・ファセットの世界が崩壊した直後に、同じシャードの別のファセットに人口の増加が認められる。このことから、ダーク・ファセットの大災害は、そこと繋がりを持つ他のファセットとの間に何らかの関連性があると結論せざるを得ない。障壁のようなものが崩れ始めているのだろうか。さらに私は、あのダーク・ファセットを包んでいる巨大な影が、モンデインの悪意を反映したものではないかと思えてならない。それは、ダーク・ファセットの中の世界と同様に、醜く捻じ曲がった怨念だ。

以上の謎は、シャードの中の世界に入り実際に探索しない限り、永遠に解くことはできないだろう。少し前までは、その奇怪な現実世界をぜひこの目で見てみたいと願っていたのだが、今は、その世界の住人に対する恐怖心が先に立つ。そこには、私たちの想像を絶する恐ろしい魔物が潜んでいるように思えてならないからだ。








5:13 2017/06/19

# by horibaka | 2017-06-04 05:11 | 桜日記 | Comments(0)
けものフレンズ




2017年6月3日(土)





          ◆ 桜シャード ◆




あなたのUOでの最初の友達は誰ですか?



その人とは、どうやって知り合いましたか?





既存プレイヤーに誘われてこの世界に来た人は、
キャラが生まれたときには、すでに友達がいたわけですが。

そういう人も多いでしょう。





八雲はソロだったので、この世界には一人で降り立ちました。
いまから十数年前のことです。


ネトゲ自体がはじめてだったので、友達の作り方すらわからず、
なんだかんだで半年くらいはソロだったような気がします。

MMORPGをソロでやることほど、つまらないことはありませんよね。
(↑個人の感想です)。




そんなある日、Fの海辺の家の近くを散策している時に、
同じく散歩していた人にバッタリ出会いました。

「こんばんわ」「こんばんわ」

Fで人を見かけたらPKだと思え。
そんな世相の時代でしたが、なぜかその時は逃げるより先にお互い挨拶が出ました。
その挨拶から会話がつながり、はじめて出来た友達が、あけつね氏でした。

2003年か、4年頃のことだったと思います。



不思議なことに、ひとり出来るとその後も、
ポツリ、ポツリと知り合いが増えはじめはした。


ご近所つながりのビートさん。

その友達で赤ネームのブラッドさん。

シーフのゴエモン。

ピンクフラミンゴのスカイさん。

いつもパタパタ元気なヨミさん。

ボスや、ケンケンさんや、その他大勢の赤い人たち。。。
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その人たちも、いまは誰も残っていません。

ただ八雲だけが、誰の役にも立たず、
ダラダラと無駄にこの世界に留まっているだけです。







いまは、ペットのボウラだけが友達かなw
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あと、この犬。
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23:15 2017/06/05

# by horibaka | 2017-06-03 23:11 | 桜日記 | Comments(0)