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BNNアーカイブ 不思議な“裂け目”がソーサリア中に現れる

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不思議な“裂け目”がソーサリア中に現れる

投稿日:2006年9月9日

Saax Pannae(BNNレポーター)

ムーングロウ発(BNN)

目撃者らによる情報によれば、不思議な裂け目(rift)がソーサリア中に現れているという。
彼らは「裂け目(rift)はオフィディアンが侵攻した際に、はぐれ者たちと行った最後の戦いの後にできたものに似ているようだ」と述べており、ふたつの出来事が関連しているという推測もある。

ムーングロウで観測を続けている天文学者のSelcius氏は、以下のようにコメントしている。

「こうした裂け目(rift)は過去に何度か生じたことがあるが、我々にも詳しいことはわからない。裂け目(rift)の向こう側に何があるのかも不明で、それを考えると恐ろしい」

もし裂け目(rift)の場所、あるいは構造に関する何らかの情報を発見した場合は、ただちに知らせてほしいとSelcius氏は続けた。

なお、BNNでは裂け目(rift)に関する目撃情報の事実関係について、まだ確認できていない。








23:47 2017/08/24

by horibaka | 2017-07-31 23:46 | その他 | Comments(0)
BNNアーカイブ 神秘の鉱物 ブラックロック

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神秘の鉱物 ブラックロック

投稿日:2006年9月5日

ブラックロック(Blackrock)はブリタニアで最も危険な自然起源の鉱物の一つとして知られている。そのエーテルの流れを止め、流れる方向を変える能力についての研究資料はまだ十分ではないが、不安定な性質を持っており、過去に多くの人命がこの恐るべき鉱物の周りで起きた出来事によって失われている。



(参考:ブラックロックのかけら)

この鉱物に保証できることは何もない。爆発するかもしれないし、消滅するかもしれない。増殖したり、縮んだり、体積が増えたり、透明になったり、あるいは何らかの刺激の有無に関わらず、突然現実の物体に穴を開けるかもしれない。あるいは、本棚におとなしく収まったままでいるかもしれない。何もわからない。はっきりしたことは何も約束できないのだ。

もし、君がこいつを手に入れるようなことがあったならば……くれぐれも取り扱いには注意したまえ。








23:45 2017/08/24

by horibaka | 2017-07-30 23:44 | その他 | Comments(0)
BNNアーカイブ 冒険者ジョーダンの目撃談

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冒険者ジョーダンの目撃談

投稿日:2006年9月2日

記録者:吟遊詩人のLyra

「それで、どうなったのですか?」
私は続きが聞きたくて急かした。
「ああ、お嬢さん、まさにその時にあれが起こったんだ。起こったんだよ!」
ジョーダンが応えた。彼はエールを一気に飲み干し、最後の言葉を発しながらマグカップをテーブルに叩きつけたので、周囲が急に静まりかえった。何ごとかと身を乗り出す者もいた。
「悲鳴を上げてたんだ、バンシーみたいに! 炎が目の前に迫ってきて、もうだめだと思った」
一瞬、彼は私たちをじっと見つめてから椅子にもたれた。
「まるで時間が止まったみたいだった。泣き声みたいな、ひどい音だった」

一息ついて、彼は言った。
「低くて……低くて、暗い音だった」
「その(音を聞いた)ときに、全員が吹き飛ばされたのですか?」
最初からずっと話を聞いていた隣の人が言った。
ジョーダンはいきなり立ち上がったので、私はちょっとびっくりした。
「は! 俺は違うさ!」
ジョーダンは彼の胸倉を自慢げに叩くと、私たちを見下ろした。
「だが、数名はそうだった。あのとき見た大爆発は忘れる事ができないさ」
ジョーダンは彼の手をテーブルに戻し少し、身を乗り出してじぃっと私たちを見た。
「数百個。数百個に違いない。その柱は、ガラスみたいに砕け散ったんだ! それを見たときに、拳大の塊が俺に向かって飛んできたんだ!」
突然彼が自分のチュニックをつかんだので、皆はハッと息を飲んだ。
「ここだ! その塊がちょうどここにぶつかったんだ。でも、痕が無いんだ!」
わけがわからないと言うように、全員が怒涛のごとく同じことを尋ねた。
「どうして?」

ジョーダンは立ったままもう一口マグから飲むと続けた。
「信じられないかもしれないが、本当の事を言うとだな……その石は、幽霊みたいに俺の体をすり抜けて行ったんだ! 俺の友達や俺たちのペットや壁、それに天井もだ!」
「でも、あんたはいくつか拾えたんだろう? 違うのかい?!」
何人かが大声で訊いた。
ジョーダンは座り、満面の笑みと共に固く手を握った。
「ああ、俺たちはたしかに地面に散らばったいくつかの“かけら”を拾ったよ。それが触れるぐらいに硬くなってからな」

「で……」
と、酒場の亭主が割り込んだ。
「どれくらいの破片がそこにあったんだい?」
「数ダースだと思うんだが……」
幾人かがゆっくり頷いて、自分の持っている“かけら”を見ようとしていることに私は気づいた。ジョーダンは満面の笑みを浮かべながら、群集に挑むように話かけた。
「もう一度言うが、そこで俺たちが見つけた“かけら”は、ほんの数ダースだったんだ。でもな、その柱は男の背以上はあったんだ!」
私の中に突如としてある疑問が浮かんだが、それを口にする前にジョーダンに言われてしまった。

「残りはどこに行ったんだ?」
ジョーダンは、不思議そうにそうつぶやいた。








19:26 2017/08/23

by horibaka | 2017-07-29 19:25 | その他 | Comments(0)
BNNアーカイブ 魔術師たちが発見したオフィディアンの秘密

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魔術師たちが発見したオフィディアンの秘密

投稿日:2006年8月26日

侵略が行われた都市で突如発生したテレポート障害、および魔術的な防御の消失は、この数週間、ブリテインからムーングロウに至る明晰な頭脳集団を困惑させ続けてきました。
そしてついに、魔術に長けている人々の調査によって「街を保護していた魔法そのものが捻じ曲げられたために、効力を失ったのではないか」という調査結果が得られたのです。

街の防御を取り戻す打開策を発見した魔術師らによって、スカラブレイ、サーペンツホールド、そしてベスパーは正常な状態へ戻りました。しかしその魔術師たちですら、パプアの魔術的な防御を元どおりにすることができなかったとの報告がBNNに寄せられました。
その一方で、テラサンキープにある居住地の奥でオフィディアンたちが行っている“何か”が、この魔術的な防御をおかしくしているとの研究結果も発表されています。

現在発表されているレポートによると、魔法によって作り出された炎の壁はテラサンの居住地の深層部を封鎖し、その壁を通り抜けるために魔術師らに協力するよう要請があったとのこと。呼びかけに応じたグランドマスターメイジらが壁を通過するために行った試みはすべて失敗しましたが、才能ある魔術師が互いに協力すれば、この問題を乗り越えられる可能性も指摘されています。

炎の壁を作り出した魔法は全く未知のものですが、現在知られているマントラによって作り出されています。「多くの魔術師たちが協力して生み出す強大な魔力によって、炎の壁をディスペルすることができる」というのが、研究に当たった魔術師たちの共通の認識のようです。
しかし、炎の壁の向こうに何があるのかは、まだわかっていません。








19:24 2017/08/23

by horibaka | 2017-07-28 19:21 | その他 | Comments(0)
BNNアーカイブ 続報、続報! 平和を脅かすはぐれ者たち

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続報、続報! 平和を脅かすはぐれ者たち

投稿日:2006年8月26日

奪われていた“Zenith Scion”を返還したことによって、ブリタニア評議会とオフィディアンの指導者らが停戦に合意したとお伝えしましたが、現在、オフィディアンの大使からコメントが必要な事態となっています。

オフィディアン正規軍を離脱したと思われる女王とその配下の兵たちは、ブリタニアに対して再度攻撃を仕掛けてきました! ブリタニア統治評議会は、我々BNNを通じて再び警報を発令し、すべての冒険者に対して可能な限りこの事態に対処するよう呼びかけを行っています。

オフィディアン正規軍は、軍を離脱した一派を止めるだけの力を有していない模様です。正規軍と同様に、一派の女王は配下のオフィディアン兵をバーサーカー化させています。オフィディアン正規軍は事態を沈静化させようとしていますが、その精鋭部隊ですらバーサーカーには歯が立ちません。

ブリタニア統治評議会とオフィディアンの指導者らは「テラサンキープを越える進軍を行わない」との合意に達したはずでしたが、現在パプアは最後の猛攻撃に直面しています。








22:16 2017/08/22

by horibaka | 2017-07-27 22:13 | その他 | Comments(0)
BNNアーカイブ 前線での成功!

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前線での成功!

投稿日:2006年8月26日

ブリタニア統治評議会の大使がオフィディアンの女王との交渉に臨み、オフィディアン軍が必死になって取り戻そうとしていたアーティファクト“Zenith Scion”を返還することによって、戦闘地域を縮小させることに合意しました。“Zenith Scion”は何者かによって盗まれ、これが原因で近年もっとも長期にわたる戦禍をブリタニア全土にもたらすことになったということです。

“Zenith Scion”はオフィディアンにとって種族の象徴ともいえる大切な王冠で、ブリタニア統治評議会は返還のために様々な手を尽くしてきました。しかし、あろうことか盗んだ盗賊本人によって溶かされてしまったことが判明し、代替品の調達に時間が掛かった模様です。
オフィディアンに渡されたのは盗まれたオリジナルではなく、精巧に造られた代替品と思われますが、彼らはそのことを知りません。またどのようにして造られたのかについても、明らかにされてはいません。

一方、ウィンドのメイジらが特別に会合を開き、スカラブレイ、サーペンツホールド、ベスパーに生じているテレポート障害と魔術的な防御の消失を修復することに成功した、との報告も入っています。しかしパプアは依然としてテレポート障害と魔術的な防御が失われたままの状態にあり、これについては続報をお待ちください。

今日がこの一連の騒動における節目になるであろうことは、間違いないでしょう。多くの都市が侵略の恐怖と軍隊による暴力から解き放たれた背景に、オフィディアンたちに勇敢に戦いを挑んだ地元自警団と冒険者たちの活躍があったことは言うまでもありません。

オフィディアンの大使とブリタニア統治評議会との会合はまもなく開かれるとのことですが、いまやオフィディアン軍との唯一の交戦区であるパプアに対して、どのような解決策が検討されるのかが期待されています。








22:12 2017/08/22

by horibaka | 2017-07-26 22:10 | その他 | Comments(0)
BNNアーカイブ 戦争

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戦争

投稿日:2006年8月24日

ブリタニアはオフィディアンとの戦争に突入しました。スカラブレイ、サーペンツホールド、ベスパー、そしてパプアでは、大地を漆黒の血で洗うような戦いが行われています。我々は軍人も民間人も無差別に殺害する、この世で最も邪悪な生物たちと戦わねばなりません。奴らは街の魔術的な防御を打ち破り、かつては平和と貿易のシンボルだった街の中心を占拠しています。

戦時下では多くの犠牲に耐えねばなりません。ブリタニア・ニュース・ネットワークも、こうした状況のもとで発行が難しくなりつつあります。我々はこの暗黒期の訪れに対し、すべての市民に昼夜に渡る警戒を促し、足元に迫った戦いに備えています。

サーペンツホールドからの通信は完全に途絶えました。しかし、我々はオフィディアンたちが市街地に押し寄せ、船で島から脱出することを余儀なくされる前に、スカラブレイの防衛司令官と会見することに成功しました。ブリタニア統治評議会からの公式回答はなく、市民軍は一般市民からの援助だけを頼りに戦っていることは、既に読者の皆さんもお気づきのことでしょう。

レジナルド司令官はオフディアン軍の侵攻について、現場の部下からの手紙を印刷することを我々に依頼しました。オフィディアンと戦っている勇敢な志願兵は、この街を通過する知性を持ったオフィディアンたちに注意してください。


スカラブレイのレジナルド司令官様へ

閣下、我々はあるものを手に入れました。それは、あなたが考えたとおりのものでした。前述のとおり奴らは渡航を開始し、我々は波止場で奴らのリーダーの一人を倒しました。その詳細は驚くべきものでした。警告します、Ophidian Healerに用心してください。奴が近くにいるだけで、蛇どもは猛烈な勢いで回復していきます。死にかけた蛇が数秒で回復する光景といったら……。行うべき最善の策は、まず前線で全力を尽くしてOphidian Healerを素早く倒し、それから後衛を叩き伏せることでしょう。

ああ……。ヘッジとティグスが失敗したようです。申し訳ありません、私たちができることはもう何もないようです。もちろん、私は手紙を書き、一度でも街の外へこの蛇どもを追い出すことができたら、承認を得るためにあなたに送るつもりです。

魔法使いたちは魔術障壁が破られた理由を説明することができませんが、原因の究明に取り組んでいます。セルギウスは、殺したオフィディアンの死体から手に入れた地図を調べてくれました(手書きの写しを同封します)。奴らが攻撃しようとしていた場所を明確にするために印をつけておきます。最後になりますが、この侵攻を押し戻すためには、何としてでも奴らの前線を打ち破らなければなりません!

幸運をお祈りいたします。

敬白

ティベリウス中尉より


ブリタニアのすべての市民に代わって、ティベリウス中尉に感謝いたします。手紙を受け取った後でレジナルド司令官は、敵軍前線後方にいた小隊を指揮して中尉を助け出そうとしましたが、そのとき既に彼らの隊は壊滅していました。

我々は降伏することも、この非情な敵に対して何ら譲歩することもないでしょう。市民がブリテインをののしり、評議会から何も回答がないことを問題にするときでさえ、我々は知っています。人々自身が偉大な挑戦のために立ち上がることを。勝利の栄光を勝ち取るたった一つの理由、そう……平和のために。








21:27 2017/08/21

by horibaka | 2017-07-25 21:26 | その他 | Comments(0)
BNNアーカイブ 閉ざされた扉の向こうに

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閉ざされた扉の向こうに

投稿日:2006年8月18日

Clainin, the Royal Thaumaturgist of Britannia

Reg Volomに向かってから、はや数週間が過ぎた。
イヌ殿は無事だろうか? ……いや、無事であると信じたい。彼女はたしかに“変わり者”だが、しかし悪い人ではない。むしろ、子供のように無垢な心の持ち主だ。イヌ殿が何を伝えようとしているのか、なぜ連れ去られたのかを、友人として、また評議会の一員として確かめる責任が私にはある。
我が師ニスタルが収集した文献を調べたところ、例の小部屋にあった扉は、やはり魔法によって封印されているようだ。この世界がまだ混沌の渦の中にあった時代に悪魔族が使ったとされる、ある種の古代魔法らしい。封印を解くためのマントラをいくつか見つけることができたので、これを試してみよう。

「タウンクライヤーに伝えてくれないか。これからイヌ殿を探しにいく。腕に覚えがある冒険者は至急王座の間に集まってほしい、とね」




私が王座の間に入ると、そこにはすでに多くの冒険者たちが集まっていた。彼らもまたイヌ殿の消息が気になり、この日を待ち望んでいたに違いない。




「よく集まってくれたね。感謝するよ。長い間待たせてしまって、本当に申し訳なかったね」
「それよりクレイニン殿、あの扉を開ける方法がわかったんですか?」
「うん。文献を調べてみたところ、古い魔法の一種であるらしいということがわかったんだ」
「やはり魔法か。どうりで歯が立たねえわけだ……。それで、開けられそうですかい?」
「封印を解くためのマントラをいくつか見つけたよ。効くかどうかはわからないけど、でも、試してみる価値はありそうだ。あれからだいぶ経ってしまったから、イヌ殿を助けるのは難しいかもしれないけど……それでも、私と一緒に来てくれるかい?」
「もちろんです!」
「乗りかかった船だしな。こうなったらとことんお供しますぜ、宮廷魔術師殿!」
「ありがとう。助かるよ。さっそくゲートで向かおう。みんな城の外へ」

こうして私は再び、冒険者たちを引き連れて、封印された扉がある謎の小部屋へ向かうことになった。




イルシェナーの荒野を抜けて、Reg Volomに着いた。とくに変化は認められない。

「ここだ。みんな、移動するための呪文は覚えているかい?」
「あ~、すまねえ。忘れちまった……」
「znfgrebcragurargbbeだよ。これを唱えれば、例の小部屋に飛ばされるはずさ。よし、行こう!」

呪文を唱えて飛ばされた先の小部屋も以前のままだ。

「さて。封印を解くためのマントラを試してみよう。うまくいくといいんだけど……」
「頼みますよ、宮廷魔術師殿~!」
An Ort Ex Ort Por!!

*カシンッ*
カギが外れる音が小部屋に響く。

「おっ!?」
「開いた?」
「みたいだね。なるほど、やはり魔法だったのか」
「さすがだねえ、宮廷魔術師殿! 見直したっ!」
「しかし、こんな古い魔法を使うなんて……ユリゴールという男は、いったい何者なんだろう?」
「ヘン! ただのいけすかない野郎ですよ、クレイニンさん」
「いやな予感がするな。みんな、油断しないでくれよ!」




閉ざされていた扉の向こうにあったのは、意外にも、豪奢な屋敷だった。ここがどこなのかはわからないが、トランメルやフェルッカの大地ではないことは間違いない。

「なんだ、ここは? 妙なところに家なんか建てやがって!」
「よくわからない場所だね。ますますいやな予感がしてきた。みんな、慎重に頼むよ」
「とにかく屋敷に入ってみましょう。当たって砕けろですぜ、宮廷魔術師殿!」

血の気の多い冒険者たちに引きずられるようにして屋敷の中に入ると、そこは高価な家具や装飾品が並ぶ見事な部屋だった。しかし、趣味の悪さも漂う。
そして広間の奥には、一人の男が悠然と椅子に腰掛けている。赤いマントを羽織った貴族風のいでたちだが、目がガラス玉のように虚ろで、どこを見ているのかわからない。




「ようこそいらっしゃいました、クレイニン殿」
「む? 貴方は一体?」
「おわかりでございましょう、私がユリゴールですよ」
「ならば話は早い。イヌ殿を解放していただきましょう」
「それはできませんな。まだまだ聞かなければいけないことがたくさんありますから。それにしても、彼女は口が堅い。何も話さないのですよ。ブリテインではあれほどおしゃべりだったのにも関わらず、ね」
「貴方、まさかイヌ殿を!?」
「心配には及びません。まだ生きておりますよ。私が知りたいことをすべて話すまでは……。ただ、少し弱っているかもしれませんな。毒が入っていると言って、ほとんど食事を召し上がらないのです」

こういうと、ユリゴールは虚ろな目つきのままで「ふう」とため息をついた。

「イヌ殿を解放していただきましょうか」
「ですから、申したでしょう? できない、と。それに、先ほど牢に錠を下ろしてしまいましたからね。ほら、これがその鍵ですよ。それはともかく、宮廷魔術師である貴方がイヌ殿を説得し、私に協力してくれると助かるのですが……いかがです?」
「なにをバカなことを。協力などできるわけがないでしょう!」
「そうですか。では、仕方ありませんな。やれやれ、これだから下等生物の相手はいやなんですよ。そこにいる冒険者とやら共々、ひねりつぶして差し上げましょう。この私の美しい本当の姿を、冥土の土産にするがいい!!」

こう言い放つとユリゴールはゆらりと椅子から立ち上がり、大きく息を吸い込んだ。そして、なんと、バルロンへ姿を変えたではないか!




「なんてこった、奴はバルロンだったのか!」
「どうりでおかしな魔法を使うわけだよ……って、オイオイ、逃げ場がねえぞ!」
「ダメだ、やられちまうよ、クレイニンさんっ!」
「みんな落ち着いてくれ、ここは力を合わせて戦おう!」

屋敷は凄惨な戦いの場と化した。本来の姿に戻ったユリゴールは次々と魔法を繰り出しなから、その鋭い爪で冒険者たちを引き裂いた。大理石の床は赤く染まり、酸っぱい臭いが辺りに立ち込める。軍馬の嘶きと、スワンプドラゴンの咆哮。私はかつて、これほどまでに凄惨な戦いを見たことがない。

どれほどの時が過ぎただろう。冒険者たちの絶え間ない攻撃に晒されて、ユリゴール……いやバルロンの体力が徐々に減り始めた。

「よし、いけるぞ! ヘヘ、悪魔野郎も不死身じゃないってわけだ!」
「攻撃の手を緩めるな! このまま一気に削れ!」

冒険者ひとりひとりの力は、悪魔族であるバルロンには遠く及ばない。ユリゴールが言うように、たしかに、我々はちっぽけな存在だ。しかしその意思が共通の目標に向いたとき、人は大きな力を発揮する。ユリゴールは、たぶん、それがわかっていなかったのだろう。冒険者たちから思わぬ反撃を受けて、ついにバルロンは「どう」と音を立てて倒れた。




「ふぅ~、死ぬかと思った」
「なにか隠しているとは思ってたけど、まさかバルロンだったとはね。そうだ、鍵を探さないと……」
*ゴソゴソ*
「あった、これだ!」

バルロンの死体から鍵を手に入れた私は、イヌ殿が幽閉されている牢の扉を開けた。はたして、イヌ殿はご無事だろうか。それとも……。

「遅いんだよ! まったく、どれだけ待たせれば気が済むんだい!」
「え?」
「こんなところへ何週間も閉じ込められる身にもなってごらん! どこで油を売ってたんだい?」
「あ、ええと、扉が、その……開かなくて……」
「ゴタクなんて聞きたくもないよ。フン、とっととここから出るためのゲートをお出しっ!」

イヌ殿はご無事なようだ。というか、以前よりもずっと元気に見える。もちろん喜ぶべきことなのだが、なんだか拍子抜けした気分だ。私の心配はいったい……。

「さしもの宮廷魔術師殿も、イヌ婆さんにあっちゃカタなしだねえ」
「悪魔だって、てこずるわけだぜ!」

冒険者たちの間に笑いが広がる。そう、イヌ殿が無事ならそれでいい。考えてみれば、私自身が望んでいたもっともよい結末じゃないか。

「よし、こんなところに長居は無用だ。ブリテインまでのゲートを開くよ」
「いいから、さっさとおし! 私はお腹がすいてるんだよ!」
「はいはい」

こうして私と冒険者たち、そしてイヌ殿はブリテインへと戻った。




城内の王座の間に戻った私は、イヌ殿にいくつか話を聞くことにした。立場上事態を把握する責任があるし、第一、イヌ殿はとても元気に見える。

「お疲れのところ恐縮ですが、少しお話を。ユリゴールはなぜイヌ殿を連れ去ったんですか?」
「シッ! 静かにおし! 見えないじゃないか!」
「見えない? まさかイヌ殿、目が?」
「予言さ。ああ、見える! 王国って文字が見えるよ。あんたたちの言葉ではKingdomだね……。そして、ああ、聞こえる! 甦りの声が聞こえる! Rebornと叫んでいるよ!」
「kingdomreborn?」
「意味なんて、あたしにはわからないね。そうだ、もうひとつ関係のありそうな予言を聞かせてやるよ」

イヌ殿は瞼を閉じると、静かな声で祈るようにこう続けた。

この欠片が永遠であると思うことなかれ
うたかたの夢は、やがて次なる世界へ続く
しかし、心して聞くがいい
きまぐれな予言に惑わされるな
サーペンツホールドの沖に、ブリテインの先に、
イルシェナーの果てに、マラスの星の向こうに、
トクノに住む我もまだ見ぬ世界がある

「これがこのお婆からの予言じゃ。……あたしゃ疲れたよ。そろそろ禅都に帰ろうかね」
*ふら*
「そんな足取りではとてもムリですぞ。どうぞこちらへ。ゆっくりお休みください! それからでも禅都に帰ることはできますぞ!」




気丈に見えても、やはり相当お疲れだっだようだ。ベッドに倒れたまま、イヌ殿はぐっすりと休んでおられる。それにしても、わからない。イヌ殿の予言は、たしかこうだった。

この欠片が永遠であると思うことなかれ
うたかたの夢は、やがて次なる世界へ続く
しかし、心して聞くがいい
きまぐれな予言に惑わされるな
サーペンツホールドの沖に、ブリテインの先に、
イルシェナーの果てに、マラスの星の向こうに、
トクノに住む我もまだ見ぬ世界がある

そして、kingdomrebornという謎の言葉。この中に、ブリタニアの将来を指し示す重大なヒントが隠されているに違いないのだが……それが何なのか見当もつかない。
今日は疲れた。そろそろ休まないと。頭を横にすれば、また違うものが見えてくるかもしれない。








21:24 2017/08/21

by horibaka | 2017-07-24 21:22 | その他 | Comments(0)
百年の家




2017年7月24日(月)





          ◆ 桜シャード ◆




とりあえず酒、全種類仕込みました。

(この他にもフルーツ酒が作れると言う情報があります。)
(そちらの方もすごく気になりますが ^^;;)




さて!
さすがにそろそろ少しは内装をしないといけないですね。
e0068900_1281218.jpg



イメージするのは、
酒蔵とかワイナリーとか、そう言った感じ?
e0068900_129026.jpg
e0068900_1292177.jpg





































無造作に置いただけの酒樽をなんとかしたいですね。
e0068900_12124223.jpg

こう。。。樽を重ねて置けるといいのですが。
樽って重ねられなかったっけ?



そもそも以前はどんな内装だったんだっけ?




こんなとき、ブログをやっていると便利です。

アルバムを見るように、過去の写真を見ることができます。




●2004年頃
このときはまだ酒場はやってなくて、鍛冶工房でした。
e0068900_1213986.jpg

これはたまたま通りがかった人と会話している場面。
この頃は、こういう出会いもありました。





●2005年頃
酒場をはじめて間もない頃ですね。
e0068900_12132058.jpg

奥の方に樽を重ねたキャビネットが見えます。
この技、酒樽に応用できないのかな?






●2006年頃
かな~り物が増えてますね。雑然としてきてます(^^;;
e0068900_12154047.jpg

この頃は赤ネームのお客さんが多かった時代ですね。

いろんな方が遊びにきてくれました。
玄関のテーブルの上のゲストブックも冊数が増えてますね。





●2012年頃
完全に物置き場と化していますね。。。足の踏み場もありません。
野外酒場にして何年もたつので、家の中で接客することがなくなりました。
e0068900_12155213.jpg

訪れた人がお土産にくれたものや、腐りまちで拾ったものなど。

思い出の品々なのですが、
たくさんあり過ぎてどんな思い出だったか思い出せません(^^;;






●2017年
そして今年の3月頃、うっかり腐らせて一度更地になりましたが、
e0068900_1216395.jpg

現在はなんとか再建して新たな内装を検討中なのですが。。。





過去写真を見て懐かしくなって、内装には手がつきませんでした。











e0068900_12164753.jpg






12:17 2017/07/24

by horibaka | 2017-07-24 10:06 | 桜日記 | Comments(2)
BNNアーカイブ オフィディアン軍、スカラブレイとサーペンツホールドに侵攻

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オフィディアン軍、スカラブレイとサーペンツホールドに侵攻

投稿日:2006年8月11日

Lenor, the Towncrier
全シャード

緊急ニュースをお伝えします!

オフィディアン軍が、スカラブレイとサーペンツホールドに対して突如侵攻を開始しました。すでに両市の周辺には無数のオフィディアン兵が押し寄せ、市民に対して容赦ない攻撃を加えています。スカラブレイ、およびサーペンツホールドの住民は、ただちに安全な場所へ退避してください。

また、オフィディアン軍はスカラブレイとサーペンツホールドのムーンゲートをその支配下に置き、ゲートから現れた者を見境なく攻撃しているとの情報もあります。状況が確認できるまで、ムーンゲートの使用は極力避けてください。

この緊急事態に対処するために評議会のメンバーが招集され、対応策を検討中とのことです。しかしオフィディアン軍の目的すら判明していない以上、どこまで有効な手段が打てるのかを疑問視する声も少なくありません。
現在、冒険者を中心とした有志による防衛戦が続けられていますが、数で勝るオフィディアン軍から両市を守りきれるかどうか微妙な状況です。

以上、緊急ニュースをお伝えしました。








7:23 2017/08/20

by horibaka | 2017-07-23 07:21 | その他 | Comments(0)