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BNNアーカイブ 魔術師たちが発見したオフィディアンの秘密

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魔術師たちが発見したオフィディアンの秘密

投稿日:2006年8月26日

侵略が行われた都市で突如発生したテレポート障害、および魔術的な防御の消失は、この数週間、ブリテインからムーングロウに至る明晰な頭脳集団を困惑させ続けてきました。
そしてついに、魔術に長けている人々の調査によって「街を保護していた魔法そのものが捻じ曲げられたために、効力を失ったのではないか」という調査結果が得られたのです。

街の防御を取り戻す打開策を発見した魔術師らによって、スカラブレイ、サーペンツホールド、そしてベスパーは正常な状態へ戻りました。しかしその魔術師たちですら、パプアの魔術的な防御を元どおりにすることができなかったとの報告がBNNに寄せられました。
その一方で、テラサンキープにある居住地の奥でオフィディアンたちが行っている“何か”が、この魔術的な防御をおかしくしているとの研究結果も発表されています。

現在発表されているレポートによると、魔法によって作り出された炎の壁はテラサンの居住地の深層部を封鎖し、その壁を通り抜けるために魔術師らに協力するよう要請があったとのこと。呼びかけに応じたグランドマスターメイジらが壁を通過するために行った試みはすべて失敗しましたが、才能ある魔術師が互いに協力すれば、この問題を乗り越えられる可能性も指摘されています。

炎の壁を作り出した魔法は全く未知のものですが、現在知られているマントラによって作り出されています。「多くの魔術師たちが協力して生み出す強大な魔力によって、炎の壁をディスペルすることができる」というのが、研究に当たった魔術師たちの共通の認識のようです。
しかし、炎の壁の向こうに何があるのかは、まだわかっていません。








19:24 2017/08/23

by horibaka | 2017-07-28 19:21 | その他 | Comments(0)
BNNアーカイブ 続報、続報! 平和を脅かすはぐれ者たち

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続報、続報! 平和を脅かすはぐれ者たち

投稿日:2006年8月26日

奪われていた“Zenith Scion”を返還したことによって、ブリタニア評議会とオフィディアンの指導者らが停戦に合意したとお伝えしましたが、現在、オフィディアンの大使からコメントが必要な事態となっています。

オフィディアン正規軍を離脱したと思われる女王とその配下の兵たちは、ブリタニアに対して再度攻撃を仕掛けてきました! ブリタニア統治評議会は、我々BNNを通じて再び警報を発令し、すべての冒険者に対して可能な限りこの事態に対処するよう呼びかけを行っています。

オフィディアン正規軍は、軍を離脱した一派を止めるだけの力を有していない模様です。正規軍と同様に、一派の女王は配下のオフィディアン兵をバーサーカー化させています。オフィディアン正規軍は事態を沈静化させようとしていますが、その精鋭部隊ですらバーサーカーには歯が立ちません。

ブリタニア統治評議会とオフィディアンの指導者らは「テラサンキープを越える進軍を行わない」との合意に達したはずでしたが、現在パプアは最後の猛攻撃に直面しています。








22:16 2017/08/22

by horibaka | 2017-07-27 22:13 | その他 | Comments(0)
BNNアーカイブ 前線での成功!

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前線での成功!

投稿日:2006年8月26日

ブリタニア統治評議会の大使がオフィディアンの女王との交渉に臨み、オフィディアン軍が必死になって取り戻そうとしていたアーティファクト“Zenith Scion”を返還することによって、戦闘地域を縮小させることに合意しました。“Zenith Scion”は何者かによって盗まれ、これが原因で近年もっとも長期にわたる戦禍をブリタニア全土にもたらすことになったということです。

“Zenith Scion”はオフィディアンにとって種族の象徴ともいえる大切な王冠で、ブリタニア統治評議会は返還のために様々な手を尽くしてきました。しかし、あろうことか盗んだ盗賊本人によって溶かされてしまったことが判明し、代替品の調達に時間が掛かった模様です。
オフィディアンに渡されたのは盗まれたオリジナルではなく、精巧に造られた代替品と思われますが、彼らはそのことを知りません。またどのようにして造られたのかについても、明らかにされてはいません。

一方、ウィンドのメイジらが特別に会合を開き、スカラブレイ、サーペンツホールド、ベスパーに生じているテレポート障害と魔術的な防御の消失を修復することに成功した、との報告も入っています。しかしパプアは依然としてテレポート障害と魔術的な防御が失われたままの状態にあり、これについては続報をお待ちください。

今日がこの一連の騒動における節目になるであろうことは、間違いないでしょう。多くの都市が侵略の恐怖と軍隊による暴力から解き放たれた背景に、オフィディアンたちに勇敢に戦いを挑んだ地元自警団と冒険者たちの活躍があったことは言うまでもありません。

オフィディアンの大使とブリタニア統治評議会との会合はまもなく開かれるとのことですが、いまやオフィディアン軍との唯一の交戦区であるパプアに対して、どのような解決策が検討されるのかが期待されています。








22:12 2017/08/22

by horibaka | 2017-07-26 22:10 | その他 | Comments(0)
BNNアーカイブ 戦争

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戦争

投稿日:2006年8月24日

ブリタニアはオフィディアンとの戦争に突入しました。スカラブレイ、サーペンツホールド、ベスパー、そしてパプアでは、大地を漆黒の血で洗うような戦いが行われています。我々は軍人も民間人も無差別に殺害する、この世で最も邪悪な生物たちと戦わねばなりません。奴らは街の魔術的な防御を打ち破り、かつては平和と貿易のシンボルだった街の中心を占拠しています。

戦時下では多くの犠牲に耐えねばなりません。ブリタニア・ニュース・ネットワークも、こうした状況のもとで発行が難しくなりつつあります。我々はこの暗黒期の訪れに対し、すべての市民に昼夜に渡る警戒を促し、足元に迫った戦いに備えています。

サーペンツホールドからの通信は完全に途絶えました。しかし、我々はオフィディアンたちが市街地に押し寄せ、船で島から脱出することを余儀なくされる前に、スカラブレイの防衛司令官と会見することに成功しました。ブリタニア統治評議会からの公式回答はなく、市民軍は一般市民からの援助だけを頼りに戦っていることは、既に読者の皆さんもお気づきのことでしょう。

レジナルド司令官はオフディアン軍の侵攻について、現場の部下からの手紙を印刷することを我々に依頼しました。オフィディアンと戦っている勇敢な志願兵は、この街を通過する知性を持ったオフィディアンたちに注意してください。


スカラブレイのレジナルド司令官様へ

閣下、我々はあるものを手に入れました。それは、あなたが考えたとおりのものでした。前述のとおり奴らは渡航を開始し、我々は波止場で奴らのリーダーの一人を倒しました。その詳細は驚くべきものでした。警告します、Ophidian Healerに用心してください。奴が近くにいるだけで、蛇どもは猛烈な勢いで回復していきます。死にかけた蛇が数秒で回復する光景といったら……。行うべき最善の策は、まず前線で全力を尽くしてOphidian Healerを素早く倒し、それから後衛を叩き伏せることでしょう。

ああ……。ヘッジとティグスが失敗したようです。申し訳ありません、私たちができることはもう何もないようです。もちろん、私は手紙を書き、一度でも街の外へこの蛇どもを追い出すことができたら、承認を得るためにあなたに送るつもりです。

魔法使いたちは魔術障壁が破られた理由を説明することができませんが、原因の究明に取り組んでいます。セルギウスは、殺したオフィディアンの死体から手に入れた地図を調べてくれました(手書きの写しを同封します)。奴らが攻撃しようとしていた場所を明確にするために印をつけておきます。最後になりますが、この侵攻を押し戻すためには、何としてでも奴らの前線を打ち破らなければなりません!

幸運をお祈りいたします。

敬白

ティベリウス中尉より


ブリタニアのすべての市民に代わって、ティベリウス中尉に感謝いたします。手紙を受け取った後でレジナルド司令官は、敵軍前線後方にいた小隊を指揮して中尉を助け出そうとしましたが、そのとき既に彼らの隊は壊滅していました。

我々は降伏することも、この非情な敵に対して何ら譲歩することもないでしょう。市民がブリテインをののしり、評議会から何も回答がないことを問題にするときでさえ、我々は知っています。人々自身が偉大な挑戦のために立ち上がることを。勝利の栄光を勝ち取るたった一つの理由、そう……平和のために。








21:27 2017/08/21

by horibaka | 2017-07-25 21:26 | その他 | Comments(0)
BNNアーカイブ 閉ざされた扉の向こうに

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閉ざされた扉の向こうに

投稿日:2006年8月18日

Clainin, the Royal Thaumaturgist of Britannia

Reg Volomに向かってから、はや数週間が過ぎた。
イヌ殿は無事だろうか? ……いや、無事であると信じたい。彼女はたしかに“変わり者”だが、しかし悪い人ではない。むしろ、子供のように無垢な心の持ち主だ。イヌ殿が何を伝えようとしているのか、なぜ連れ去られたのかを、友人として、また評議会の一員として確かめる責任が私にはある。
我が師ニスタルが収集した文献を調べたところ、例の小部屋にあった扉は、やはり魔法によって封印されているようだ。この世界がまだ混沌の渦の中にあった時代に悪魔族が使ったとされる、ある種の古代魔法らしい。封印を解くためのマントラをいくつか見つけることができたので、これを試してみよう。

「タウンクライヤーに伝えてくれないか。これからイヌ殿を探しにいく。腕に覚えがある冒険者は至急王座の間に集まってほしい、とね」




私が王座の間に入ると、そこにはすでに多くの冒険者たちが集まっていた。彼らもまたイヌ殿の消息が気になり、この日を待ち望んでいたに違いない。




「よく集まってくれたね。感謝するよ。長い間待たせてしまって、本当に申し訳なかったね」
「それよりクレイニン殿、あの扉を開ける方法がわかったんですか?」
「うん。文献を調べてみたところ、古い魔法の一種であるらしいということがわかったんだ」
「やはり魔法か。どうりで歯が立たねえわけだ……。それで、開けられそうですかい?」
「封印を解くためのマントラをいくつか見つけたよ。効くかどうかはわからないけど、でも、試してみる価値はありそうだ。あれからだいぶ経ってしまったから、イヌ殿を助けるのは難しいかもしれないけど……それでも、私と一緒に来てくれるかい?」
「もちろんです!」
「乗りかかった船だしな。こうなったらとことんお供しますぜ、宮廷魔術師殿!」
「ありがとう。助かるよ。さっそくゲートで向かおう。みんな城の外へ」

こうして私は再び、冒険者たちを引き連れて、封印された扉がある謎の小部屋へ向かうことになった。




イルシェナーの荒野を抜けて、Reg Volomに着いた。とくに変化は認められない。

「ここだ。みんな、移動するための呪文は覚えているかい?」
「あ~、すまねえ。忘れちまった……」
「znfgrebcragurargbbeだよ。これを唱えれば、例の小部屋に飛ばされるはずさ。よし、行こう!」

呪文を唱えて飛ばされた先の小部屋も以前のままだ。

「さて。封印を解くためのマントラを試してみよう。うまくいくといいんだけど……」
「頼みますよ、宮廷魔術師殿~!」
An Ort Ex Ort Por!!

*カシンッ*
カギが外れる音が小部屋に響く。

「おっ!?」
「開いた?」
「みたいだね。なるほど、やはり魔法だったのか」
「さすがだねえ、宮廷魔術師殿! 見直したっ!」
「しかし、こんな古い魔法を使うなんて……ユリゴールという男は、いったい何者なんだろう?」
「ヘン! ただのいけすかない野郎ですよ、クレイニンさん」
「いやな予感がするな。みんな、油断しないでくれよ!」




閉ざされていた扉の向こうにあったのは、意外にも、豪奢な屋敷だった。ここがどこなのかはわからないが、トランメルやフェルッカの大地ではないことは間違いない。

「なんだ、ここは? 妙なところに家なんか建てやがって!」
「よくわからない場所だね。ますますいやな予感がしてきた。みんな、慎重に頼むよ」
「とにかく屋敷に入ってみましょう。当たって砕けろですぜ、宮廷魔術師殿!」

血の気の多い冒険者たちに引きずられるようにして屋敷の中に入ると、そこは高価な家具や装飾品が並ぶ見事な部屋だった。しかし、趣味の悪さも漂う。
そして広間の奥には、一人の男が悠然と椅子に腰掛けている。赤いマントを羽織った貴族風のいでたちだが、目がガラス玉のように虚ろで、どこを見ているのかわからない。




「ようこそいらっしゃいました、クレイニン殿」
「む? 貴方は一体?」
「おわかりでございましょう、私がユリゴールですよ」
「ならば話は早い。イヌ殿を解放していただきましょう」
「それはできませんな。まだまだ聞かなければいけないことがたくさんありますから。それにしても、彼女は口が堅い。何も話さないのですよ。ブリテインではあれほどおしゃべりだったのにも関わらず、ね」
「貴方、まさかイヌ殿を!?」
「心配には及びません。まだ生きておりますよ。私が知りたいことをすべて話すまでは……。ただ、少し弱っているかもしれませんな。毒が入っていると言って、ほとんど食事を召し上がらないのです」

こういうと、ユリゴールは虚ろな目つきのままで「ふう」とため息をついた。

「イヌ殿を解放していただきましょうか」
「ですから、申したでしょう? できない、と。それに、先ほど牢に錠を下ろしてしまいましたからね。ほら、これがその鍵ですよ。それはともかく、宮廷魔術師である貴方がイヌ殿を説得し、私に協力してくれると助かるのですが……いかがです?」
「なにをバカなことを。協力などできるわけがないでしょう!」
「そうですか。では、仕方ありませんな。やれやれ、これだから下等生物の相手はいやなんですよ。そこにいる冒険者とやら共々、ひねりつぶして差し上げましょう。この私の美しい本当の姿を、冥土の土産にするがいい!!」

こう言い放つとユリゴールはゆらりと椅子から立ち上がり、大きく息を吸い込んだ。そして、なんと、バルロンへ姿を変えたではないか!




「なんてこった、奴はバルロンだったのか!」
「どうりでおかしな魔法を使うわけだよ……って、オイオイ、逃げ場がねえぞ!」
「ダメだ、やられちまうよ、クレイニンさんっ!」
「みんな落ち着いてくれ、ここは力を合わせて戦おう!」

屋敷は凄惨な戦いの場と化した。本来の姿に戻ったユリゴールは次々と魔法を繰り出しなから、その鋭い爪で冒険者たちを引き裂いた。大理石の床は赤く染まり、酸っぱい臭いが辺りに立ち込める。軍馬の嘶きと、スワンプドラゴンの咆哮。私はかつて、これほどまでに凄惨な戦いを見たことがない。

どれほどの時が過ぎただろう。冒険者たちの絶え間ない攻撃に晒されて、ユリゴール……いやバルロンの体力が徐々に減り始めた。

「よし、いけるぞ! ヘヘ、悪魔野郎も不死身じゃないってわけだ!」
「攻撃の手を緩めるな! このまま一気に削れ!」

冒険者ひとりひとりの力は、悪魔族であるバルロンには遠く及ばない。ユリゴールが言うように、たしかに、我々はちっぽけな存在だ。しかしその意思が共通の目標に向いたとき、人は大きな力を発揮する。ユリゴールは、たぶん、それがわかっていなかったのだろう。冒険者たちから思わぬ反撃を受けて、ついにバルロンは「どう」と音を立てて倒れた。




「ふぅ~、死ぬかと思った」
「なにか隠しているとは思ってたけど、まさかバルロンだったとはね。そうだ、鍵を探さないと……」
*ゴソゴソ*
「あった、これだ!」

バルロンの死体から鍵を手に入れた私は、イヌ殿が幽閉されている牢の扉を開けた。はたして、イヌ殿はご無事だろうか。それとも……。

「遅いんだよ! まったく、どれだけ待たせれば気が済むんだい!」
「え?」
「こんなところへ何週間も閉じ込められる身にもなってごらん! どこで油を売ってたんだい?」
「あ、ええと、扉が、その……開かなくて……」
「ゴタクなんて聞きたくもないよ。フン、とっととここから出るためのゲートをお出しっ!」

イヌ殿はご無事なようだ。というか、以前よりもずっと元気に見える。もちろん喜ぶべきことなのだが、なんだか拍子抜けした気分だ。私の心配はいったい……。

「さしもの宮廷魔術師殿も、イヌ婆さんにあっちゃカタなしだねえ」
「悪魔だって、てこずるわけだぜ!」

冒険者たちの間に笑いが広がる。そう、イヌ殿が無事ならそれでいい。考えてみれば、私自身が望んでいたもっともよい結末じゃないか。

「よし、こんなところに長居は無用だ。ブリテインまでのゲートを開くよ」
「いいから、さっさとおし! 私はお腹がすいてるんだよ!」
「はいはい」

こうして私と冒険者たち、そしてイヌ殿はブリテインへと戻った。




城内の王座の間に戻った私は、イヌ殿にいくつか話を聞くことにした。立場上事態を把握する責任があるし、第一、イヌ殿はとても元気に見える。

「お疲れのところ恐縮ですが、少しお話を。ユリゴールはなぜイヌ殿を連れ去ったんですか?」
「シッ! 静かにおし! 見えないじゃないか!」
「見えない? まさかイヌ殿、目が?」
「予言さ。ああ、見える! 王国って文字が見えるよ。あんたたちの言葉ではKingdomだね……。そして、ああ、聞こえる! 甦りの声が聞こえる! Rebornと叫んでいるよ!」
「kingdomreborn?」
「意味なんて、あたしにはわからないね。そうだ、もうひとつ関係のありそうな予言を聞かせてやるよ」

イヌ殿は瞼を閉じると、静かな声で祈るようにこう続けた。

この欠片が永遠であると思うことなかれ
うたかたの夢は、やがて次なる世界へ続く
しかし、心して聞くがいい
きまぐれな予言に惑わされるな
サーペンツホールドの沖に、ブリテインの先に、
イルシェナーの果てに、マラスの星の向こうに、
トクノに住む我もまだ見ぬ世界がある

「これがこのお婆からの予言じゃ。……あたしゃ疲れたよ。そろそろ禅都に帰ろうかね」
*ふら*
「そんな足取りではとてもムリですぞ。どうぞこちらへ。ゆっくりお休みください! それからでも禅都に帰ることはできますぞ!」




気丈に見えても、やはり相当お疲れだっだようだ。ベッドに倒れたまま、イヌ殿はぐっすりと休んでおられる。それにしても、わからない。イヌ殿の予言は、たしかこうだった。

この欠片が永遠であると思うことなかれ
うたかたの夢は、やがて次なる世界へ続く
しかし、心して聞くがいい
きまぐれな予言に惑わされるな
サーペンツホールドの沖に、ブリテインの先に、
イルシェナーの果てに、マラスの星の向こうに、
トクノに住む我もまだ見ぬ世界がある

そして、kingdomrebornという謎の言葉。この中に、ブリタニアの将来を指し示す重大なヒントが隠されているに違いないのだが……それが何なのか見当もつかない。
今日は疲れた。そろそろ休まないと。頭を横にすれば、また違うものが見えてくるかもしれない。








21:24 2017/08/21

by horibaka | 2017-07-24 21:22 | その他 | Comments(0)
BNNアーカイブ オフィディアン軍、スカラブレイとサーペンツホールドに侵攻

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オフィディアン軍、スカラブレイとサーペンツホールドに侵攻

投稿日:2006年8月11日

Lenor, the Towncrier
全シャード

緊急ニュースをお伝えします!

オフィディアン軍が、スカラブレイとサーペンツホールドに対して突如侵攻を開始しました。すでに両市の周辺には無数のオフィディアン兵が押し寄せ、市民に対して容赦ない攻撃を加えています。スカラブレイ、およびサーペンツホールドの住民は、ただちに安全な場所へ退避してください。

また、オフィディアン軍はスカラブレイとサーペンツホールドのムーンゲートをその支配下に置き、ゲートから現れた者を見境なく攻撃しているとの情報もあります。状況が確認できるまで、ムーンゲートの使用は極力避けてください。

この緊急事態に対処するために評議会のメンバーが招集され、対応策を検討中とのことです。しかしオフィディアン軍の目的すら判明していない以上、どこまで有効な手段が打てるのかを疑問視する声も少なくありません。
現在、冒険者を中心とした有志による防衛戦が続けられていますが、数で勝るオフィディアン軍から両市を守りきれるかどうか微妙な状況です。

以上、緊急ニュースをお伝えしました。








7:23 2017/08/20

by horibaka | 2017-07-23 07:21 | その他 | Comments(0)
BNNアーカイブ 嵐の前の静けさ

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嵐の前の静けさ

投稿日:2006年8月11日

Naka Gerou の日記より

これを書いている間にも、窓の外から人々の歓声が聞こえてくる。
永遠とも思えるこの数週間のあいだに、我々はオフィディアンの軍勢から絶え間ない攻撃を受け続けた。そして、オフィディアンの強烈な刃によって、多くの犠牲を出した。奴らは男であろうと女であろうと、子供ですら見境なしに、無慈悲かつ無差別な殺戮を行った。パプアの住民はもちろん、ブリタニア全土から駆けつけた人々が勇敢にこの街を守ったが、オフィディアンの襲撃の前に倒れた。

とはいえ「この喜びが空しいものではないか?」という疑念を、私は振り切ることができずにいる。オフィディアンたちは果てしなく部隊を送り込むことができるようだし、名誉ある戦いにまったく関心が無いのだから、あと一歩で完全な勝利を掴める状況にあった。
一方我々のほうは、文字どおり屍を乗り越えてゆく戦いだった。兵站が底を尽く危険な状況だった上に、生き残っている者たちの間にも極度の疲労が広がっていたのだから、パプアがまもなく陥落するであろうことは誰の目にも明らかだった。

それなのに、オフィディアンたちは去った。
かつて見たこともない大殺戮を引き起こしておきながら、奴らは去ったのである。

なぜ奴らが撤退したのか、私には見当もつかない。どこかで他の人たちが彼らを撃退したのかもしれないが、そうした噂はまったく聞かなかった。ここに届いた数少ない報告にも、つい数時間前までパプアが置かれていた絶望的状況と同じような場面が書かれていたのだから。

この突然の退却は喜ばしきことなのか、それともさらなる災いの前兆なのか?
まもなく答が出るだろう。
外で騒いでいる無邪気な連中には気の毒だが、それは後者であるかもしれない。








7:19 2017/08/20

by horibaka | 2017-07-22 23:17 | その他 | Comments(0)
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孤独

投稿日:2006年7月29日


リアンは震えていた。

リアンは建物の地下にある狭い場所に隠れ、できるだけ自分の体を小さくしようと膝を抱え込んだ。すでに一時間は経っただろうか。ときおり体の位置を直そうとするたびに、手足は突き刺されるように痛んだ。彼女は地上で繰り広げられている大虐殺から逃れるために薄暗い地下室に置かれた樽の陰に隠れたが、ジャングルの中へ逃げ込むことはできなかった。




ロストランドにある都市として当然のごとく、パプアは様々な争いの渦中にあった。蜘蛛のような姿をしたテラサン族とオフィディアン族の対立は、彼女もよく知っていた。上品な王国、ブリタニアからやってきた冒険者たちは、遠くの砦へ赴く際にしばしばパプアのヒーラーに立ち寄るなどして補給を行っていた。

オフディアン族による攻撃は、いまに始まったことではなかった。パプアが創設された折、この2種族の争いに巻き込まれることが無いようブリタニアの魔法使いたちによって魔術的な防御が施されたのはだいぶ昔、リアンが生まれる前のことだ。それからというもの、少しでも厄介事が起こりそうになると、ガードがすぐに現れるようになったのだった。
それでも、蛇のような姿をした者たちはずるずると尾を引きずりながら、いつも境界線を脅かし続けていた。最近は「英雄」を自称する冒険者たちがパプアを訪れ、”Ophidian menace”と呼ばれる武器を携えて、リアンの父が経営する宿屋を訪れることもあったのだが。

奴等が叫んでいた。リアンはその声で目が覚めた。叫び声と金切り声の奏でる不協和音は倒れいく者たちを呼び続け、おびただしい数の凶器は大地を、木々を、人々をその刃にかけ続けた。

逃げる時間など無かった。奴等は街道に姿を現し、リアンの父を彼女の目の前で惨殺した。怪物どもの顔は狂気にゆがみ、薙刀がリアンに向けられた……その刹那、蛇はエネルギーの波動を受けて横に吹き飛ばされた。

「ありがとう」と言おうとした。だが、それはできなかった。リアンを救った魔法使いは、背後から3匹のオフィディアンに襲われ、次の魔法が発せられることはなかった。とっさにリアンは海岸線に沿って西へ走り、武器屋目指してジャングルに分け入った。”Revenge Shoppe”の角まで来て木々の後ろから街の様子を目の当たりにしたとき、リアンの体は凍りつき、すべての希望が失われたことを知った。

錯乱したリアンは、ふと自分が武器屋の中にいることに気づいた。ショーケースは無残に破壊され、割れたガラスが床一面に散乱し、わずかな武器がかろうじて姿を留めているだけだった。”デスパイス侵攻の際にブリテイン市にて発見される”と書かれたタグを読むことなく1本のハチェットを手に取ると、リアンは造船所に向かって飛び出した。彼女が考えることができたのは、いままでに何度ももぐりこんだことのある地下室のことだけだった。




時が経つごとに、戦いの叫び声は徐々に途切れ途切れになっていった。そのジメジメとした場所の外から、リアンを呼ぶ人間の声は無かった。耳にできるのは、地面を這いずる音と奴等の立てる奇妙なシューッという音だけだった。戦いの音が遠ざかっていく中でいくつかの水樽を身の回りに引き寄せること以外、彼女に何ができただろう。

「ガードたちはどこなの?」
リアンは汗ばむ手でハチェットの柄をギュッと握り締めた。
「王国の兵士たちはどこへ行ったの?」
柄のトゲが手のひらに食い込んだが、すでに感覚がなくなり始めた手は痛みを感じなかった。
リアンの精神は引き裂かれていった。
「約束した……のに……」

沈み行く太陽がその姿を完全に消すと、地下室は闇に閉ざされた。心臓の音しか聴こえない。まるですべての音が蒸発したかのようだったが……そのとき、リアンの頭上でゆっくりと床板がきしむ音がした。
リアンは樽の隙間に身を潜めた。

時が過ぎてゆく。

かすかな光が、地下室の入り口からオフィディアンの影と共に差し込んだ。影は、階段の奥に樽しか見えないことに満足し、背を向ける。

リアンはもう止められなかった。痛みを伴った恐ろしい時間が、いよいよ最後の犠牲者を生み出す。
リアンの左足が緊張に耐え切れず痙攣し、傍らの樽をやさしく蹴った。

オフィディアンは動きを止め、そして振り返った。








9:12 2017/08/19

by horibaka | 2017-07-21 09:11 | その他 | Comments(0)
BNNアーカイブ “あれが奪われた”

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“あれが奪われた”

投稿日:2006年7月29日

以下は、オフィディアンの密使の死体から発見された書類の内容である。

あれが奪われた。取り返さなければ。あの盗人は、幾千もの牙で貫かれるだろう。
スレイク・スノールン
オフィディアン王室親衛隊








9:10 2017/08/19

by horibaka | 2017-07-20 09:09 | その他 | Comments(0)
BNNアーカイブ オフィディアンとの小競合い、いよいよ本格化か

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オフィディアンとの小競合い、いよいよ本格化か

投稿日:2006年7月20日

Saax Pannae(BNNレポーター)

オフィディアンの急襲部隊は、自分たちの家を守るのが精一杯という市民らを蹂躙し、いまやベスパー、パプアの街に到達せんとしている。彼らの攻撃が市街区に及んでいないことを受けて、子供や老人、傷ついた市民たちは落ち着きを保ちながら、現在ガードによる厳重な警戒のもと、この2都市から他の都市への避難を行っている最中だ。

詳細な情報はいまだ闇の中ではあるものの、オフィディアンは非常に激しい怒りをあらわにして、2つの都市周辺に狂戦士のごとく攻撃を仕掛けているという。彼らにとって非常に重要な“何か”が、オフィディアンをそこまで激しい怒りに駆り立てているのは間違いない。最前線に立つ我々のレポーターは、落ち着いて取材できるオフィディアンを1匹たりとも見つけることができないでいる。




ブリタニア統治評議会に所属する高官(匿名)は、「我々はこの攻撃を非常に深刻に受け止めている。オフィディアンたちが戦争を望むのであれば、我々は数をもってこれに抵抗するだろう。言うまでもないことだが、我が軍は対抗策の作成に取り掛かっている。我々が全面的に戦いを遂行するならば、オフィディアンたちの望まない結果となるのは明らかだ」とコメントしている。
しかし、未だに統治評議会から正式な発表はない。

その一方で、この戦いの背景を掴むことが出来るならば、話し合いによって戦争を回避することが可能であるとの見解もある。オフィディアン専門家のナカ・ゲロウ氏は、「オフィディアンはたしかに大きく強力な軍隊を保持しているが、私は彼らの動きを疑問に思っている。何者かが彼らを扇動している可能性が高いが、いままで彼らは扇動といったものに関心を示すことは無かったからだ」と話す。
ゲロウ氏はまた、冒険者たちがオフィディアンの領域に踏み込み、オフィディアンの女王に危害を加えた可能性もあるのではともコメントしている。「私が耳にしたことが本当なら、何者かが彼らをここまでの怒りに駆り立てる何かを行ったのは明らかだろう」

オフィディアンの怒りの原因が明らかになるのであれば、長期的な戦争を避ける可能性を見出すことができるかもしれない。








23:58 2017/08/18

by horibaka | 2017-07-19 23:57 | その他 | Comments(0)