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2017年 04月 04日 ( 1 )
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投稿日:2002年1月26日


全シャード
『あなたは!』

ダーシャ(Dasha)は身を起こそうとしたが、刺すような痛みに手足が震えて動けなかった。彼女に覆いかかる影はゆっくりと近づいて来た。彼女は、バランスを保てるかどうかもあやしかったが、今一度身体を立て直そうともがいた。そして素早くもう一度ヒールの呪文をかけようと試みた。

呪文の影響でダーシャの頭の中は渦を巻き視界がぼやけたが、乱れる意識の中で、かすかな光が彼女の手の先から広がり身体全体を覆うのが見えた。その効果はわずかなものだったが、力の波動が手足に行き届くのを感じた。地面を押しやるようにして震える足でようやく立ち上がると、影の人物は手を伸ばせば届く距離まで近づいて来た。

『思い通りにはさせません…あなたは殆ど破壊してしまったのです…。』ダーシャは切れ切れの息でそう言うと膝を折った。『なりません…そうさせる訳には…。』彼女の視界は舞い踊る光の球で満たされ、身体の力が朝日の中の霧のように消え失せるのを感じた。彼女が最後に見たものはアドラナス(Adranath)の顔だった。彼の頬には涙の筋が光っていた。

『もう待つのは終わりじゃ。』彼はそういうとダーシャを子供のように抱き抱えた。彼の涙は勢いを増し、すすり泣きにと変わった。『お前は我等の元に帰って来たのじゃ。長いことかかったが、ついに帰って来たのじゃ!』

***

炎のきらめきが、ダーシャの閉じたまぶたの裏にオレンジ色の花を咲かせた。彼女は顔をしかめると、こめかみを押さえ、ゆっくりと目を開いた。小さなたき火の向こう側にはアドラナスが、優しく微笑みながら座っていた。彼女はすばやく起き上がると身をこわばらせた。

『あなたは何をしたのですか?ここはどこですか?』彼女は迫った。彼女の彼に対する永遠の尊敬の念は、彼が指揮して招いた混沌の様を目の当たりにした時から消えてしまっていた。戦で彼の呪文がイルシェナーの大地を揺るがせていく様は、彼女の悪夢として一生残るであろう。

『心配しておったぞ、娘よ。お前の体力が元に戻るまで何日もかかった。』アドラナスは彼女の問いが耳に入らないかのように言った。『これで我々は完璧に戻れた。すぐにも我々の為すべき事を為さねばならぬ。それはもう長い事待たされたからな。』彼は微笑んで彼女を見つめた。

ダーシャは彼の言葉を飲み込もうと、しばらく沈黙していた。このエターナル(eternal)は気が狂ってしまったのか、それとも彼女を操ろうとしているのか定かではなかった。『アドラナスよ、何をしたのかお教え下さい!あなたの狂気が私達に何をもたらしたと思うのです?ここはどこなのですか?』彼女は言いたい事が伝わったかどうか、彼の瞳を探ったが、その目は夢を見ているかのように虚ろだった。

『山じゃよ、ダーシャ。山の姿に気づかぬか?今となっては、そう様変わりしてはおらんじゃろう?』彼は立ち上がり、雄大な地形を見渡した。『今となっては…』

『このような場所は一度も見た事はございません。』ダーシャはゆっくりと言った。自分の言葉に自信が持てなかったのだ。この場所には、確かに見覚えはある。『この場所は…私の故郷を思い出させます。しかし、これは私達の世界の贋物か何かでしょう。安っぽい模造品です!』彼女も立ち上がり、アドラナスの前に立った。彼女が彼の肩を強く掴むと、お互いの視線がぶつかった。『ここで何が起こったのか教えて下さい!私達の故郷はどこに行ったのですか?一体どうやってジュカ(Juka)を…』

『ジュカ!』彼は目を見開き彼女の手を握った。『その時が来たのじゃ、ダーシャ。長い間見張っておったが、ついに再びその時が来たのじゃ。我々の均衡を回復する機会が新たに始まったのじゃ!』

『均衡ですか?』彼の言葉に、彼女の心はわずかに和らいだ。『たった数日前、あなたはすっかり復讐の虜になっていたというのに、今さら均衡に希望を見いだしたというのですか?』

『数日じゃと?』彼は困惑し、顔をしかめた。『何世紀も前の事じゃ…お前は知らん!娘よ…お前は知らぬはずだ…もう数え切れぬほど昔の事じゃ。あの大破壊は…座りなさい。いいから座るんじゃ。』彼は彼女の手を取り、たき火の向こう側へと導いた。『知っておくべき事がある。』

彼女はゆっくりと腰を降ろすと足を楽にした。師の態度に彼女は強い関心を覚えた。『知っておくべき事とは何ですか?』

『お前は行方がわからなくなっていたのじゃよ、ダーシャ。お前は時空間から消えていたのだ。お前とジュカの砦は、そっくりあっと言う間に消えてしまったのじゃ。歴史から引き剥がされてしまったのじゃよ。エクソダス(Exodus)の仕業じゃ!』

『しかし、私は砦からあなたの姿を見ました…あなたが呪文をかけると、全てが光に飲み込まれてしまったのです。』彼女の周囲に蒸散していた狂気の中からその出来事をそっくりたぐり寄せる為に彼女の記憶は張り詰めた。

エクソダス!魔術師め、姿を見せろ!

アドラナスの説明の異常さに彼女はぞっとする思いを抱き始めた。ここは故郷。時を経て山は丸みを帯び、地形も変化はしてきている。数日前魔法の炎と爆風が吹き荒れた場所には、見た事もない植物がはびこっている。でも…それはもっと前の事だったのであろうか?

『いったいどのくらいの間?』ダーシャは腕組みをした。身体の中に寒気が走るのを感じた。彼女の世界は、もはや失われてしまっていた。かつて彼女の仲間によって使われていた魔法は色褪せ姿を変えていた。彼女の呪文の力が弱くなっているのももっともな話だった。彼女の家は、今や望むべくもなく歴史に埋もれてしまっていた。『一体私はどれくらいの間行方知れずになっていたのですか?』

『何千年もの間じゃよ…とてつもなく…とてつもなく長い間じゃ。』彼は彼女を待っていた間の一瞬一瞬を思い出すかのように宙を見つめた。『とてつもなく長い間、わしは見張っておった…そしてついにその時が来たのじゃ。』

『あなたは…そんなに長い間待てる訳がありません!一体どうやって?!』

『エターナルの持って生まれた性質を忘れたのか?娘よ。』アドラナスは優しく微笑んだ。『わしはその見張り番(watcher)になったのだ。責任はわしにある。わしは…わしは自分のした事の償いをせねばならぬ…。彼の微笑みは不安な表情に変った。『あのような狂気…わしは全く愚か者よのう、ダーシャ。』

『お願いです…アドラナスよ…。』ダーシャは彼の肩を優しく抱いて優しい声で言った。『ミーア(Meer)はどこへ行ったのですか?私達の種族は自らが忘れられる事など許さないはずです。私が…さらわれた後、何が起ったのですか?』

『夢の到来じゃ。』涙が一粒彼の瞳からこぼれ出た。『私が引き起こしたあの大破壊…全ては失われてしまったのじゃ。ジュカ、砦、ミーア…わしらは自らの終わりを夢見て、しかしそこから疎外されてしまったのじゃ。その夢の中で私は…わしは皆を殺してしまった。全員、わしの病んだ復讐心のせいで死んでしまったのじゃ!』彼は気を取り直し、その大虐殺がすでにわずかな記憶に取って代わった事を思い出した。『その時じゃ、わし等が知ったのは。それはエクソダスのした事だと。ジュカは均衡を崩す為にさらわれて行った。お前も…さらわれて行ったのじゃ。』

ダーシャは、再びその老人にかける言葉を失ってしまった。何千年もの間、夢の中で二つの種族の虐殺を目撃し続ける事の苦痛は、罰としては充分ではないか。彼はエクソダスのもくろみによって、自らの罪により疎外されてしまったかの様だ。『しかし、ミーア…私達の種族はどうなってしまったのですか?アドラナスよ。私達二人がミーアの生き残りなのですか?』

『時は来たり!』彼はすっくと立ち上がり再び微笑んだ。『来い、来るのじゃ娘よ!お前は我等の元に帰って来た、そして今や覚醒の時はすぐそこまで来ているのじゃ。』

彼はダーシャの手を取り、彼女が身を起こすのを手伝うと、きびきびした足取りで歩き始めた。見知らぬ土地で彼女が従うべき者は他になく、行く手に何が待ち構えているのかわからぬまま、彼女は彼の後を追った。二人は沈黙したまま一時間近く歩き続け、ついに山のふもとに辿りついた。草むらの中に小さな空き地ができていた。以前彼女が命からがら逃げ出したジュカの砦の場所からさほど離れていない場所であった。

アドラナスが手で複雑な曲線を描くと、細かい光の塵が埃のように彼からこぼれ出した。彼が手をパンと叩くと光は地面に落ち、揃って渦を巻き、一つの明るい点を形作った。光は地表に沿って広がり、四角い石の壇を形作って消えた。丁寧に彫り出された石の頂上には、磨かれた木製の壇と光り輝くルーンの様な物が埋めこまれていた。

『来るのじゃ。』アドラナスがダーシャに手を差し伸べると、彼女は疑わしそうにその手を取った。二人が揃って木製の壇の上に登るとその姿は消えた。彼等が再び姿を現した時、ダーシャは自分達が地下室の様な所にいるのがわかった。巨大な部屋の端から端まで、墓が整然と並んでいた。松明の灯がそこかしこに点々と燃えている。この場所を作ったのがミーアである事は確かだったが、彼女は一度もここへ来た事はなかった。

『この場所は何なのですか?死人の墓ではないですね、アドラナス。』

『違う。我々が従う道はこれしかなかったのじゃ。ここではミーア族が永遠の眠りに抱かれておるのじゃ。』彼は、蓋が閉じていない墓に向かって部屋の中を歩み続けた。『しかし、誰かが残らなければならなかった。ジュカを見張る誰かが。』彼は彼女の方に向き直った。『その役目はわしのものだったのだ。自分のしでかした事のせいで…私がかつてしでかした事と、まだ出来ていない事の為に…償いをせねばならなかったのじゃ。』

『あなたは…何千年もの間見張り、そして待っていたというのですか?!』彼女は、ついにその年老いたエターナルが狂気に蝕まれたのだと思った。何世紀もの間この地で隠遁生活を送ったせいで、いくらかネジが緩んで来ているのだと。エターナルは永遠に生き長らえる事ができるだろう。しかし、孤独な暮らしを続けていたらいかに不死身の魂とて広大な時の流れに苦しむであろう。『ミーアは住む場所を放棄したのだ。そうすれば我々は均衡への戦いが復活するまで待つ事が出来る。砦は帰還した。ジュカは戻って来たのだ。そしてお前、お前も戻って来た。』彼は、何世紀もの間彼を待ち続けていた幾百もの墓を囲む正円の中に入って行った。彼の任務は遂行された。『さぁ、目ざめよ我が民!起き上がり戦い続けるのじゃ!』

彼は杖を床に叩きつけると片手を高く挙げた。彼の指先から放たれた眩しく青い光が部屋の隅々まで輝きで満たした。ダーシャは少し目を蓋いながら、光が全ての表面を包んで消えて行く様を見届けた。最初は気づかない程であったが、ゆっくりゆっくりと何かが動く音が聞こえて来た。彼女の傍らで、一つの墓石がひび割れて口を開け液体が流れ出て来た。また別のエターナルが石棺から起き上がり彼女と視線が合った。

『ダーシャ!お前さんが我々の元に戻って来たという光景に、目覚めた途端に出会えるとは思いもせんかった!』ダーシャはただ、驚きの余り見つめるだけだった。何世紀もの間、種族の全員がここに眠っていた。再び均衡の為に身を捧げる事ができるように。皆、姿を消したのではなかったのだ。

『見張り番、良くやったぞ。』そのエターナルはアドラナスに言った。『お前の献身が我々全員を救ったのだ。恩に着るぞ。』

アドラナスはダーシャに向き直った。怯えた子供のような表情だった。『わしは…許されたのかの?ダーシャ。わしがしでかした事の全て、わしがしでかすかもしれなかった…起こった事の全て...わし一人が責めを負えば良いのじゃ。あの頃、わしはなんと言うせっかちな愚か者だったのだろう。このような新しい世界に来なくても良かったろうに。全てが終った今…わしは放免されたのじゃろうか?』

彼女は微笑み、優しく彼の手を取った。『以前あなたは教えてくれました。智慧は変化の必然性を受け入れる、と。』

一つまた一つと墓が開き、やがて種族全体が眠りから覚めた。








5:19 2017/05/31

by horibaka | 2017-04-04 05:17 | その他 | Comments(0)