BNNアーカイブ 老婆イヌ、釈放される |
ワールドニュース [戻る] 老婆イヌ、釈放される 投稿日:2007年3月10日 ユーの看守たちに朗報がもたらされた。昨夜遅く、老婆イヌ(Inu the crone)は彼女自身による誓約書をもって釈放された。 ご存知ない読者のために説明すると、老婆イヌは悪名高いリカルドの裁判の折、法廷に乱入し嵐のようにわめき散らしたことによって法廷侮辱罪で捕らえられ、しばらくの間ユーの監獄に身柄を拘留されていた。 「とにかく、こっちのいうことを聞かなくてね。わけのわからないことをまくし立てていたんだ。……害があるもんじゃなかったんだが」 と、ギャヴィン・クリンク氏(ユー監獄に勤続20年にもなる、逞しくて灰色のひげもじゃのガード)は皮肉をこめて語ってくれた。 老婆イヌが“新たな幻視”を大声で叫び始めたすぐ後、彼女をさらに拘留する必要があるかどうか検討が行われた。 「夜遅く、独房の中を歩き回りながら偉大なロウソクと憎しみの猛攻撃に関して、声を限りにわめいたんだ。いままで仕事をしてきた中で一番変な時間だったよ」 と、クリンク氏は付け加える。 「俺たちは彼女を静めるために手を尽くしたんだが、ありゃあ無理ってもんだね」 すっかり疲弊した様子の氏は額の汗を拭い、 「なんにしろ、ヴェリーナ(Verina)裁判官が彼女を釈放すると決めてくれて助かったよ」 と溜息をつくとともに、顔に笑みを浮かべた。 徳之諸島に戻ることを老婆イヌがヴェリーナ裁判官に約束していた間だけは、監獄に静寂が訪れていたようだ。 21:58 2017/09/04
|
by horibaka
| 2017-08-22 21:56
| その他
|
Trackback
|
Comments(0)
|
<< 出口のない海 | BNNアーカイブ 真実が明らか... >> |