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八雲のスローライフUO
by horibaka
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ロストランドからの手紙【6】


・・・◆ 6/9 ◆・・・


ガードデルシアはロストランド全域のガードの本部でもあった。
深夜、当直室でコミュニケーションクリスタルが突然鳴った。
「こんな時間に気の利かない野郎だな」当直していた古参の兵士が
日誌のページを開きながら言った。「いったいどこの砦だ?」
「雑音がひどい。感度を上げます」
一緒に当直していた若い兵士がクリスタルを調整すると、雑音の合
間から低い声が漏れ聞こえてきた。深い地の底から響いてくるよう
な低いその声は、応答を求めて何度も繰り返された。
「どこの砦だ? 部隊名を名乗られたし」
声が部隊の名前を告た。若い兵士には聞き覚えのない名前だった。
「スイッチを切れ!」古参兵が叫んだ。「クリスタルを止めろ!」
若い兵士は訳が分からないまま、慌てて古参兵の指示に従った。当
直室は再び静寂に包まれた。
「古い怪談のひとつさ。今夜のことは忘れな、若いの」
古参兵はそう言うと何も書かずに日誌のページを閉じた。


その町には誰も住んでいる者はいなかった。その町は廃墟だった。
人はその町を、死の街と呼んだ。
調査隊のキャンプは町から少し離れた場所に設営されていた。
「あなたがハミルトン教授?」
出迎えた小柄な男にチャイカは聞いた。
「いや! わたしはBNN(ブリタニアニュースネットワーク)の
ニュース員だ。明るいうちに到着出来てよかったな」
「何か問題でも?」
「陽が落ちると、ここは物騒だからね!」
「できれば早く用事を済ませたい。教授に会わせてもらえるかね」
「案内しよう。こっちだ! だがその前に……」
ハミルトン教授はテントの中で発掘品を仕分けていた。
「やっと来たか。まあ、座りなさい」
「郵便配達人の業務としては、少々異例な依頼だが」
「あれを発見した時、いろんなところに問い合わせたんだよ」教授
は疲れた声で言った。「王都の議会も、ライキュームも、ロイヤル
ガードも、どこも管轄外だと言ってたらい回しだ。ようやく郵便ギ
ルドが引き取ることになって、あんたがここへ来たというわけだ」
教授は大きな袋を取り出してチャイカの前に置いた。袋の中には黄
ばんで汚れた古い紙がたくさん入っていた。それは手紙だった。
「死の街は古戦場だ。長い年月に渡って何度も激しい合戦があった。
大勢の兵士が故郷を遠く離れたこの場所で死んだ。これは、その兵
士たちが肉親や妻子に宛てて書いた手紙だよ。配達されることなく、
長くこの廃墟で埋もれていたのだ」
古い手紙の山からは、声なき慟哭が聞こえてくるような気した。
「それは何だ」教授はチャイカが首にさげている巾着袋を指さした。
「魔除けのお守りだそうだ。ニュース員から買わされたのだが」
チャイカは封を切り、袋を広げて中身を見た。袋の中に入っていた
のは煙草や酒の小瓶で、護符のようなものは見当たらなかった。
教授は馬鹿にしたように鼻を鳴らして言った。
「こんなガラクタがお守りかね? 騙されたんだよ、あんた」

夜。
浅い眠りを眠っていたチャイカは、人の気配で目が覚めた。
「起きてくれ」教授だった。「ニュース員がいない。特ダネでも探
して町に入ったのだろう。夜は危険だ。早く連れ戻さないと」
死の街は暗闇の中に沈んでいた。捜索隊のランタンが迷える魂のよ
うに廃墟のあちこちで揺れた。ガーゴイル族の目は暗闇に見事に適
応していたので、チャイカにはランタンは不要だった。
捜索ははかどらなかった。チャイカは廃墟の奥に進んだ。
ニュース員を見つけたのは深夜もだいぶ遅くなった頃だった。ニュ
ース員はランタンも点けず、崩れた壁のそばで身を潜めていた。
チャイカが近づくと「静かに!」押し殺した声で言い、動くなと身
ぶりで示した。その顔には暗視眼鏡(ナイトサイト)を装着し、首
にはチャイカに売ったのと同じ巾着袋をかけていた。
廃墟の暗闇の中で、何かの音がした。はじめは小さい音だった。や
がて音はあちこちから聞こえはじめた。
ニュース員が、あそこを、と指さす方角を見ると、瓦礫の中から立
ち上がる人影が見えた。一体、そしてもう一体。
気がつくと二人はたくさんの人影に取り囲まれていた。
人影はフルプレートの兵士だった。
ガチャリ、ガチャリと錆びた甲冑を鳴らして人影たちは足を引きず
りながらうろついていた。一体の甲冑が背負った箱を降ろして蓋を
開け、鈍く光るクリスタルを取りだした。
「デルシア本部、デルシア本部。応答せよ、デルシア本部」
それはまるで深い地の底から響くような低い声だった。
「誰だ!」甲冑の一体が恐ろしげな声をあげ、剣を構えた。他の一
体がその剣を制した。「剣を降ろせ。民間人のようだ」
甲冑たちはさらに近づきながら、二人に手を伸ばし、口々に言った。
「あんた、酒持ってるか」「煙草はないか、煙草は」
ニュース員は落ち着いた手つきでそっと巾着袋を首から外すと、近
くの甲冑に手渡した。チャイカもそれに倣った。
甲冑たちはフェイスプレートを上げた。兜の中の顔は白骨だった。
ぽっかりと開いた眼窩が夜の闇よりもなお暗く虚ろだった。
「ああ、うめえ。久しぶりの酒だぜ」
甲冑の手が酒の小瓶を兜の中に注いだが、髑髏の口が酒を受けられ
るはずはなく、甲冑の隙間から流れ落ちた。
それでも甲冑たちは、うまいうまいと言いながら酒を垂らし、紫煙
をくゆらせた。
「あんた、郵便配達か」そのうちの一体がチャイカの制帽に気付い
て言った。「手紙を届けてくれ、妻に……」言いかけて、うろたえ
たように辺りを見回す。「手紙がない、わたしの手紙が……」
「出発だ!」一体の甲冑が怒鳴った。「今夜中に本隊に合流するぞ」
甲冑たちはうめき声や金属の触れ合う音を暗闇に響かせながら、廃
墟の向こうに消えて行った。
物音が途絶えてずいぶんたってからニュース員は静かに言った。
「亡霊だよ。百年以上前に死んだ兵士たちだ。自分たちが死んだこ
とに気付かず、ずっとこの廃墟を彷徨っているんだ」
「彼らの魂が眠りにつく日は来るのかね?」
「わからない」ニュース員は暗視眼鏡を外した。「あの手紙を届け
たい。もし、いまもどこかに彼らの子孫が残っているのなら、その
人たちの元へ。BNNが全面的に協力する」
地平線に夜明けの薄明が近づいていた。








(この物語はフィクションです。登場するキャラは架空のもので、
 物語の設定は実際のUOの設定には必ずしも準拠していません)


by horibaka | 2012-03-01 03:30 | その他 | Comments(0)
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