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ロストランドからの手紙【3】


・・・◆ 3/9 ◆・・・


魔法使いが言った。「賭けをしようぜ、兄弟」
チャイカは怪訝そうな表情を浮かべたが、ガーゴイル族の表情は男
には通じていないようだった。生物学的に異なる起源の種族なので
兄弟でも類縁でもないことを指摘すべきかチャイカは迷った。
「賭けっていうのはわかるよな」男は構わずに続けた。「なあに簡
単な遊びだよ。次に魔法陣から出てくるのが男か女か当てるんだ」
「何を賭けるのだね?」
「負けた方が昼飯を奢る。どうだ?」
午後の陽射しがパブアの町を容赦なく照りつけていた。パブアでは
どの建物もそうだが、チャイカがいまいる魔法屋も高床式で床の下
に風を通して蒸し暑さを和らげるようになっていたが、たいした効
果はないようだった。パブアの魔法屋の片隅にある魔法陣は、ブリ
タニアのムーングロウの魔法屋の魔法陣とリンクしていた。その上
に乗って呪文を唱えれば誰でもブリタニアと行き来することが出来
る。この魔法陣の起動には、魔法スキルは必要なかった。
「男」チャイカが言った。
「それじゃおれは女だな」

チャイカはパン屋の店先から声をかけた。
「パンはあるかね」
「ええ、もちろん」パン屋の娘はそばかすのある頬にえくぼをつく
って可笑しそうに笑った。笑うとツインテールの髪が揺れた。
「昼食を食べそこねてね。何かパンがほしいのだが」
「あなた郵便屋さんね!」娘はチャイカの制帽を見て言った。
「ちょうどよかった。 手紙を出したいの。これよ」
郵便配達人にも昼食をとる権利くらいあるだろうと思いながら、チ
ャイカは差し出された封筒を受け取った。差出人の名前を見て「ヒ
ルデガルドさん?」
「ええ。それがあたしの名前。ヒルダって呼んでね」
「ではヒルダ。わたしはパンを……」
「その手紙、ラブレターなのよ。ラブレターってわかるかしら」
「愛情を告白する文書だ。わたしはパンを……」
「それをブリテインのビリーに届けてね。宛先は書いてあるわ」
「ではブリタニア行きの便に乗せよう。だからパンを……」
「お願いね。ビリーは幼なじみなの。子供の頃よく遊んだわ。彼、
右の目の下に傷があるの。子供の頃、あたしがモンバットに襲われ
た時に彼が助けてくれたの。その時の傷なのよ。彼の家は猟師でね、
ときどきお父さんと一緒にワイバーン島へ狩りに出かけて何週間も
帰って来なくてね。待っている間は寂しかったわ」
「いまはブリテインに住んでいるのかね」ヒューマンの、特に若い
女性の生態には、チャイカにはいまだに理解し難いものがあった。
聞かれもしない身の上話をなぜこうも話したがるのだろう。
「騎士になるんだって、王都へ行ったのよ。一年経ったら必ず戻っ
て来るって。あたしを迎えに来るって」
「彼を信じて待っているのだね」
「ええ、もちろん! 離れていたって絆があるもの」

パブアは大きな町だったので、チャイカは頻繁に郵便物の集配にこ
の町を訪れた。そして彼が行くたびに、パン屋の娘は王都にいる恋
人への手紙を彼に託した。
「長いこと離れて暮らしていると心配ではないかね」
「心配よ。でもあたしは絆を信じてるから。絆ってわかるかしら」
「つながりのことだね」
「そそ。人と人とのつながりよ。人間は一人では生きていけないか
ら、絆を信じるのはとても大事なことなの。わたしはビリーを信じ
ているから頑張れる。ビリーもきっと同じはず」
ある日、チャイカがいつものようにパン屋を覗くとヒルダは店にい
なかった。他の店員が、ヒルダは使いに行っていると答えた。
「いつも彼女から手紙を預かるので寄ってみたのだが」
「手紙って……もしかしてビリーへの手紙?」
チャイカが頷くと、その店員は呆れたように首を振った。
「あの娘、まだビリーを待っているの?」
「何か問題でも?」
「どこで何をしているかもわからない男なのよ!」
「ブリテインへ騎士修業に行っていると聞いているが」
「猟師が騎士になんてなれるわけないじゃん! もう諦めなって何
度も言ったのに。本当に可哀そうな娘なんだから」
「その彼は」手紙の依頼人の人間関係を問うことは郵便配達人の業
務には含まれていなかったが、チャイカには聞かずにいられなかっ
た。「ブリテインへ出かけたのはいつ頃のことだね?」
「もう二年以上も前よ!」
「予定外に修業が長引いているのでは?」
「それじゃ聞くけど」女はこわい目つきになってチャイカをにらん
だ。「一度だってあの男から返事がきたことある? ヒルダはあん
なに一生懸命に手紙を出したのに、あんた一通だって彼からの返事
を運んできたことあるの?」

「さて、今日はどっちに賭ける?」魔法使いがチャイカに言った。
午後の陽射しがいつものようにパブアの町を焼いていた。
必ずしも暑さのせいばかりではない疲労感にチャイカの翼は重かっ
た。チャイカはしばらく考えてから言った。
「男だ」
「あんた、いいカモだな」
「わたしの名前はチャイカ(カモメ)だが」
「なぜ男にばかり賭けるんだね」
「わからない。だが、わたしも信じてみたいのだよ。絆をね」
その言葉は魔法使いには意味不明だったが、彼の頭の中では既に昼
食のメニューがリストアップされはじめていた。
そのとき魔法陣がボンッと鳴った。
真新しいマントに身を包んだ若い騎士が魔法陣から降り立った。
その騎士はゆっくりと歩みを移してチャイカたちのテーブルの前に
来ると礼儀正しく「こんにちは」と挨拶した。
「こんにちは」とチャイカは言葉を返した。
「ちょっとお尋ねしますが」若い騎士は言った。「パン屋にはまだ
ヒルデガルドという名前の女性がいますか」
「いますよ」とチャイカが答えると、若い騎士はうれしそうに微笑
んだ。その右の頬に古い傷跡があるのをチャイカは見た。
騎士は丁寧に礼を言うと魔法屋を出てパン屋の方に歩いて行った。
あっけにとられている魔法使いにチャイカは言った。
「わたしの勝ちだな、兄弟」








(この物語はフィクションです。登場するキャラは架空のもので、
 物語の設定は実際のUOの設定には必ずしも準拠していません)


by horibaka | 2012-02-27 04:22 | その他 | Comments(0)
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