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八雲のスローライフUO
by horibaka
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レクイエム【7】


・・・◆ 7/9 ◆・・・


ライキュームの敷地の中には兵士があふれていた。高位の学士や魔
道士たちが詰め寄って声高に抗議している場面もあったが、剣と甲
冑の前ではその声は無力だった。兵士たちは号令とともに回廊から
回廊へ進み、教室をひとつひとつ検分していった。そこかしこで物
が落ち何かが割れる音が響いた。大きなブリタニア儀が床に落ちて
壊れ、砕けた破片が宝玉のように辺りに飛び散った。
けたたましく足音と人声が交差する階上の物音を聞きながら、エマ
たちは地下の隠し書庫に身を潜めていた。若い見習いの学士や魔道
士たちは、二人を囲んで押し殺した声で早口に言葉を交わした。
「外へ通じるテレポーターはだめだ。みんな封鎖された」
「とにかく脱出しないと。ここもいずれ見つかる」
二人を救う理由を問う者はいなかった。少女と異邦人の危難を救え
るかどうかは、若者たちにとっては名誉の問題だった。
誰かが取り出したルーンが、見習い魔道士の手に渡された。
「村外れの墓地の裏だ。ゲートを出せ」
「む、無理だよ。第7サークルの魔法なんて!」
彼らは口々に、大丈夫だ、お前ならできると励まし、はやくやれ、
時間がないと急かした。そして自分たちのアクセを外すと、強引に
見習い魔道士に装備させた。許容量以上の魔法力の高まりに、彼は
顔を紅潮させ、震える声で呪文(スペル)を詠唱し印を結んだ。
地下の部屋に青いゲートが開いた。
見習い魔道士は鼻血を出して卒倒し、仲間たちはそれを支えながら
叫んだ。「エマ、いけっ!」


ロイヤルシティの城門の上を、ガーゴイルの編隊が低空で飛び過ぎ
て行った。もう一隊。そしてもう一隊。
遠目にも重武装しているとわかるその黒い編隊が城壁を超えて旋回
するとき、ゴーグルが陽光をきらりと反射した。
ガーゴイルの将軍はその様子を目で追った。戦端が開かれたときに
はまずあれらが出撃して、弓矢も届かない高空から人間たちの都市
を焼夷弾で空爆する手筈になっていた。
宮殿前の広場は、無数のガーゴイルの兵士で黒く埋め尽くされてい
た。その間を何頭ものボウラが低く唸りながら曳く大きな臼砲の列
が、ゆっくりと動いていた。
「命令はまだか」将軍の声は苛立っていた。「この期に及んで、陛
下は何を待っているのだ」
「最後の公聴会が開かれるのを待っておられるのでしょう」
傍らの若いガーゴイルの文官が答えた。
「ヒューマンは、練成も神秘魔法も知らぬ。所詮はただ地上を這う
だけの遅れた種族ではないか」苦いものを吐き出すように将軍は言
った。将軍は、この若い文官が嫌いだった。「国軍の精鋭はすでに
集結を終えた。あとは陛下の命令を待つだけなのだ」
「恐れながら閣下。相手が異種族なら何をしても良いという法はな
いのですよ」
「では聞くが」将軍は不機嫌そうに目を細めた。「ヒューマンは、
彼らの世界に同居する動物やモンスをどのように扱っているのだ? 
自分らの都合だけでそれらを殺生してはいないのか? 自分らこそ
が地上で最も高等な種族であり、他の生き物の生命を利用しても許
されると思い上がってはいないのか?」
若いガーゴイルは黙していた。彼には答え得ようもなかった。
「より高度な文明が、下位の種族の命運を左右してもかまわないの
だとヒューマンが考えているのなら、ガーゴイル族(われわれ)が
いま彼らの土地へ軍を進めるのにどんな躊躇がいるというのだ」


ムーングロウの街や主だった村には物々しい軍装のオスタードや軍
馬に騎乗した騎士や兵士たちが慌ただしく行き来していた。
彼らは街道や橋に検問を設け、市街に入る門を閉ざした。テレポー
ターやムーンゲートの周囲は特に厳重に封鎖線が敷かれ、軍用ヘル
ハウンドを連れた兵士たちが不審者の痕跡を探して巡回していた。

エマとアンディは街道を避けて、村の外れの木立を通り、畑の灌木
の影に隠れて走った。
牧場の傍の農家まで来たとき、テラスの揺り椅子に老女の姿見えた。
「いったい、どうしたんだい」老女は視力の衰えた目で、テラスに
上がってきた二人を見据えた。
そのとき、遠くでオスタードの鳴き声が聞こえた。
牧場の丘の向こうの小道を、騎士を乗せたオスタードが何頭かこち
らの方に向かってくるのが小さく見えた。
その姿はみるみる大きくなった。
騎士たちは農家の裏手でオスタードを降りた。ガチャガチャと鎧や
剣の金属が鳴る音がして、井戸や納屋を調べているのがわかった。
やがてその音は、テラスの方に近づいてきた。
重い足音に階段を軋ませて、騎士たちはテラスに上がってきた。
そこには揺り椅子に座った老女がいるだけだった。
「ご苦労さまでございます」老女は呆けたような声で言った。
騎士たちは老女を無視して、剣先で植木鉢の影を調べ、樽を叩いた。
家の中を調べていた騎士が出てきて首を振ると、彼らはオスタード
に騎乗し、来たときと同様に騒々しく去って行った。
その姿が見えなくなると、老女は小声で鋭く「もういいわ」と言っ
た。飾り樽のピンクの帽子が持ち上がって、樽の中からエマが顔を
出した。テラスの床下からはアンディが這い出してきた。
「あなたが何者かは聞かないわ」老女の声は静かだった。「信じた
道をお行きなさい。たとえそれが険しい道でも」

村外れの農道をガマンに曳かれた運搬車がゴトゴトと通っていた。
「とまれーっ」長槍を構えた兵士たちの検問が、運搬車を止めた。
「王立動物園のウィルソンだ」教授は御者台の上から通行手形をか
ざした。「いったい何事かね、この騒ぎは」
兵士はそれには答えず、横柄な声で行き先を問い質した。
「こいつらを森に帰しに行くのさ。おっと、手を出すと危ないよ」
荷台のケージを覗こうとしていた一人が、慌てて身体を離した。ケ
ージの中は暗くてよく見えなかったが、たくさんのモンバットがひ
しめいているようだった。森は立ち入り禁止だと兵士は告げた。
「森に入るわけじゃない。近くでリリースするだけだよ」
兵士たちは槍を収めて、運搬車を通した。
検問から十分に遠ざかると教授は運搬車を止めて、荷台に向かって
言った。「ここまで来れば大丈夫だろう」
ケージの戸が内側から開き、エマとアンディが顔を出して外の様子
をうかがった。モンバットたちはゴロゴロと喉を鳴らして二人に身
体をすりよせてきて餌をねだった。
森へ急ぐ二人の姿が見えなくなるまで、教授は黙って見送った。
長かった一日も暮れようとしていた。夕暮れが迫っていた。






(この物語はフィクションです。登場するキャラは架空のもので、
 物語の設定は実際のUOの設定には必ずしも準拠していません)

by horibaka | 2010-12-29 12:56 | その他 | Comments(0)
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